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年齢・性別
30歳 女性
現在の居住都道府県
福岡県
看護師として働いた(働いている)年数
9年
インシデント発生時、どなたかに相談しましたか?
10歳上の先輩、13歳上の先輩
インシデント発生時の状況
肺癌の抗がん剤治療をしている患者さんを日勤で担当していました。その患者さんは+抗がん剤の副作用予防の目的でカルシウム剤を内服してしていました。その薬は1回2錠内服されていることが多いです。日勤で担当し、処方箋と配薬されたものを声出しして確認し、昼食後に患者に渡していました。翌日も日勤で、出勤した際に夜勤者から、その患者のカルシウム剤の減りが1錠少ないことを指摘され、昨日の配薬について確認されました。処方箋には1回3錠と記載されていたが、自分は思い込みから違いに気づかず2錠配薬されていたものを患者に渡してしまい、患者も気がつかずに2錠内服していた。カルシウム剤の過小投与が発生しました。
インシデントの主な原因
このカルシウム剤は1回2錠で処方されることが多く、1回2錠であるとの思い込みがあったと思われます。また声出し確認をしているにもかかわらず配薬の間違いに気づくことが出来ず、声出し確認が作業になっていると考えられます。ダブルチェックをしているが配薬をした夜勤者と、ダブルチェックをし患者に渡した日勤者共に誤配薬に気づくことが出来ず、ダブルチェックの意味をなしていないと考えられます。
インシデントへの対処方法
もともとこの病棟では、1錠や1包ではない0.5錠や2包の処方に関しては赤いマーキングを引いていました。今回のカルシウム剤に関しても処方箋にも薬袋にも赤いマーキングが引かれていました。しかしこのカルシウム剤は2錠に対してマーキングされていることに慣れており、2錠ではなく3錠であることへの注意喚起が出来ていなかったと考えられます。声出し確認が作業になっているため、常に疑ってダブルチェックを行います。
インシデント後の経過
このカルシウム剤や手術後の鎮痛薬など、主な用量はあるが患者によって処方の錠数に変化があるものは特に注意して配薬できるように、薬剤部で処方箋を印刷した時点で「規格注意!」「用量注意!」が赤字で印刷されるようになっていました。また病棟での赤いマーキングは継続して行われています。
インシデントを無くすためには
思い込みで作業をしないことが大切です。作業は全て間違っているのではないかと疑って確認をします。
インシデントで悩んでいる看護師さんたちへのアドバイス
インシデントを起こした時は、それまでの自分の行動やインシデントを防ぐことが出来たポイントで気がつくことが出来なかった自分への後悔の気持ちが大きく辛いと思います。患者さんにも申し訳ない気持ちになると思います。インシデントを起こして次の日が休みであると、休みの一日中インシデントのことを考えてしまうこともありました。インシデントを起こした事実は受け止めて、次に同じことをしない、似たようなことを起こさないように、辛い気持ちを忘れずに毎日の仕事を行ってもらったら良いと思います。自分が気にしているほど他のスタッフはいつまでも頭の中にインシデントのことを考えてはいませんので安心してください。
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