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年齢・性別
34歳、女性
現在の居住都道府県
兵庫県
看護師として働いた(働いている)年数
13年目
インシデント発生時、どなたかに相談しましたか?
一緒に勤務していた先輩、当直医、担当医
インシデント発生時の状況
5年目の準夜勤で22時頃、ステロイドの点滴投与の患者間違いが発生しました。当時、3人で47人の患者を担当しており、消灯の21時に先輩の受けもち患者が急変、コードブルー要請、ICUへの入室となり非常に忙しく煩雑な状況となっていました。スタッフそれぞれが自身のできることを全力で行いサポートしあっていました。私は22時の点滴投与の時間に先輩へも声をかけ、依頼された患者Aの点滴を投与するため病室へ訪室しました。すでに部屋は消灯しており、患者Aは入眠しているようであったため懐中電灯でてらしながらパソコン上での認証業務を行いステロイドの点滴を投与した。その後、先輩より依頼したはずの患者に点滴が投与されていないと指摘を受け、再度確認したところ同姓患者へ間違えて点滴を投与していたことが発覚した。
インシデントの主な原因
①急変がおき通常の精神状態ではなく非常に焦っていました
②夜間であり患者が寝ていたため起こすのは申し訳ないと思い、患者の手首に巻いてあるバーコードではなくパソコン上で直接番号を入力し点滴の認証業務を行ってしまいました
③患者へ直接名前の確認を行いませんでした
④病棟内に同姓患者がいることを把握できていませんでした
⑤先輩から依頼された時、苗字のみの依頼であり、〇号室のフルネームでの確認をしていませんでした
⑥自身の担当患者ではなかったため、なぜその点滴の投与が必要なのか把握できていませんでした
インシデントへの対処方法
すでにA患者への点滴は投与終了していたため、患者を起こし状況を報告、バイタルを測定し当直医師への診察を依頼しました。明らかな有害事象は出現していないことを確認し先輩スタッフとともに患者へ謝罪しました。翌朝、病棟師長、担当医へ報告し再度患者元へ訪室し状態を確認し謝罪しました。ステロイドの投与であったが量が少なく、翌日の血糖測定のみで経過観察となりました。後日、病棟で事例の共有を行いインシデント検討会を実施、他部署への情報共有を行い病院全体での注意喚起を行いました。本来投与すべき患者の点滴は当直医師へオーダー依頼し投与を行いました。
インシデント後の経過
患者は説明と謝罪で納得され、有害事象としてもインスリン不要な軽微な血糖上昇のみで経過しました。
インシデントを無くすためには
焦っている時こそ初心に戻り、業務手順にそって一つ一つ確実におこなうことが大切です。わずかな時間・手間をはぶくために本来の手順を無視することは大きな事故へつながることを実感しました。なぜ、その手順が必要なのかを日々の業務の中でも理解しエビデンスをもって業務を行うことが大切です。インシデントが発生した後は後悔や自責の念にかられるが、二度と同じことを他のスタッフも起こさないよう事例を共有し、検討することでインシデント防止につながると考えます。他スタッフが提出した事例も、自分自身ならどうするか置き換えて考えることも大切です。
インシデントで悩んでいる看護師さんたちへのアドバイス
看護師も人間であり、イレギュラーなことが多く起こる現場で通常の精神状態ではないなかでインシデントが起こることは仕方ないと思います。一度起こしてしまったインシデントを二度と起こさないよう患者さんを守るためにも振り返り他スタッフとも事例を共有することがとても大切だと思います。ミスをおこすことは恥ずかしかったり辛かったり苦しかったりもしますが、しっかりと振り返りを行うことが自身の看護師としてのスキルアップにもつながると思いますので、責められるのを恐れず、インシデント一歩手前の事例であっても自ら発信できればよりよい現場構築へとつながるのではと思います。
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