転棟・転科や転院の際に必要となってくる看護サマリー。とても大切な看護の情報がたくさんつまってますが、書くのって正直大変ですよね。受け持ちナースが当日に転棟する方のサマリーを夜勤明けで残って書いている姿も見られたり・・・でも看護サマリーって書き方の「上手い」「下手」が如実にでませんか?もらっても良くわからないサマリーもあれば、簡潔明瞭に書かれたサマリーもあります。上手に書かれたサマリーをみると、「おーさすがだな」と良く思ったものです。同時に自分の書いたサマリーはどう思われているんだろうと気になるところ。そこで今回は面倒だけどとても大切な看護サマリーの簡単な書き方ってないのかなということで書き方と重要なポイントをあげてみました。看護サマリーの書き方のポイントをつかんで、定時退社と周りの尊敬の目を手に入れてしまいましょう!
Contents
看護サマリーって何?
振り返りですが看護サマリーって何か説明できますか?看護サマリーとは患者さんの病歴や治療・看護の情報を要約した書類のことをさします。看護要約や退院時サマリーなどと呼ばれることもあります。主に受け持ち看護師が記載することが多いかと思います。患者さんが転棟や転科、転院の際に受け入れ先の看護師に渡される書類ですが、要約ということもありその人の看護の全てが詰まっています。また医師の紹介状などは医師しか見られないのに対して、看護サマリーは在宅や施設への退院時に介護施設だったり通所サービスだったり様々な職種の方が目を通すこともあります。それだけ看護サマリーが重要な情報がつまった書類ということなんです。
看護サマリーには何が書かれている?
では看護サマリーは何が主に書かれているのでしょうか?書かれていることは主に
・患者さんの基本情報(住所氏名、家族背景や既往歴など)
・病歴(入院の主となった病名や入院までの経過、これまでの既往歴含め)
・ADL(日常生活動作)
・内服薬(内服管理方法を含め)
・看護上の問題点
となっています。基本的なことは変わらないのですが、看護サマリーの書式は病院によって様々。そのため、書き方としてはその病院によって違うということは頭に入れて置いてください。ただ基本的な事、押さえておかなければいけないことなどは変わらないので、コツさえつかめば書式が変わろうと特に難しいことはありません。要するに大切なことは
「どこで誰が見ても必要なケアが滞りなく提供できること」
なんです。
看護サマリーの簡単な書き方とは?
看護サマリーはその人の背景が分かり、同じケアがどこでも提供できることであると説明しました。それが達成できればサマリーの役割は十分なんです。看護サマリーの簡単な書き方というのは正直、、ありません!ただ、慣れてコツさえつかめば簡単に書けるということは断言できます!つまりはあなた次第ということですね。看護サマリーを簡単に書くためのステップとしては大きく絞ってこの2つです!
基本情報はできるだけに更新しておく
基本情報がおろそかになりがちですが、主介護者やキーパーソンが変わる場合などは書直しておきましょう。
看護計画は適時評価・立て直しをしておく
全てはここにつきます。看護サマリーとはいわば看護計画の要約と言っても過言ではありません。看護計画が適時評価立て直しされていれば、看護診断もしくは看護問題の内容を簡潔明瞭に書くことで終わります。
大変なのは受け持ちナースが計画を評価しておらず、看護診断もしくは看護問題が状態にそぐわない時、問題点から洗いなおさないといけないので時間がかかるんです。計画を適切に立てていれば、その日の部屋ナースが評価を看護記録に残してくれていますので、久々に受け持ち患者を担当したとしてもサマリーが書きやすくなります。
1つ例をあげてみると
#皮膚統合性リスク状態
褥瘡の既往あり。仙骨や腸骨に発赤ができやすく、適時体位変換と皮膚の保湿を実施。またテープ使用時は皮膚剥離の可能性があるので注意必要。TP5.6g/dl ALB2.9g/dl
ケアに関してどこまでの支援が必要なのか何を注意すればいいのか記入することが大切です。
サマリーの重要なポイントとは!?
では重要なポイントを厳選してあげてみました!
文章は出来るだけ短く、だらだら書かない
だらだら書いてあるサマリーって読みにくく、要点を得ないんです。SOAPにそって必要はなく、「今」患者さんの病状にそって必要なことを書く。過去の既往を持ち出す時はそれが現在の注意点に繋がっているものをあげる、ということでしょうか。
日々ケアをしているとたくさん書きたくなるんですが、簡潔明瞭に!
他職種(PT、OT、STなど)の内容は書かない
セラピストもサマリーを必ず書きます。なので重複する内容書かない事を心がけましょう。
渡す相手にあった内容を書く
最初に話したように、看護サマリーは様々な人が見る可能性があります。もしかしたら在宅介護に移行する時は、ヘルパーさんが見ることだってあるんです。そんな時に医療用語を羅列しても意味がない。そしてヘルパーさんであればADL状態を詳しく書くといいかもしれません。
また通所サービスにおいても看護師は常駐していますが、人数が少なく病棟と同じケアはできません。なので最低限できること注意してほしいことなどをイメージしながら書いて欲しいと思います。でも退院カンファレンスなどで情報共有していることもありますので、その時は要点をまとめたものだけでもいいと思います。
まとめ
看護サマリーとは患者さんの全ての情報がつまった要約です。大切なことは「どこで誰が見ても必要なケアが滞りなく提供できること」ということです。簡単な書き方というものはありませんが、コツをつかめば簡単に書けます。
ステップは
1基本情報は常に更新しておく
2看護計画は適時評価立て直し
日頃から見直しておけば、結果時間短縮になります。
重要なポイントとしては3つ
1文章は簡潔明瞭に
2他職種の内容は書かない
3渡す相手を意識する
看護サマリーは大変ですが、日頃のケアの際に患者さんの病態を頭にいれてポイントを押さえて看護をしていれば、サマリーはさらさらっと書けるものです。逆を言えばサマリーが上手な人は看護師としても優れているということ。看護サマリーは避けて通れませんので、苦手意識を持たずチャレンジしてみて下さいね!