看護師が身につけたい基本マナー 挨拶のマナー1

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看護師②

 

仕事を始めたての時は、さまざまなことを覚えるのに必死で叱られながら技術やコツを身につけた人も多いかもしれません。しかし、専門知識や仕事の内容についてよりも、より基本的な行動で注意されたことはないでしょうか。挨拶は人の基本と言われながら、そこまで意識していない人も多いはず。中には挨拶が良くないと先輩看護師から言われてから、初めて意識するようになった人もいます。実は挨拶を見直すだけで周囲から見た自分の印象が変わるだけでなく、人間関係の築き方、仕事のしやすさも大きく変わるのです。なんとなく上手くいかないと悩んでいる人も挨拶の大切さを再認識して、挨拶について考えてみてください。意外と知らない挨拶の意味から、挨拶で好印象を持たれるためのテクニックまで紹介します。

 

挨拶は人間関係を築く第一歩

看護師③

拶は、人と会った時にかわす動作や言葉を指します。子どもの時から学校や近所でも挨拶する習慣があるでしょう。挨拶運動なども地域でおこなわれています。しかし、実は挨拶には儀礼以上の意味があります。挨拶はもともと、中世に日本に輸入されてきた言葉です。禅宗で僧が問答を繰り返しあうことを挨拶と呼んでいました。僧同士がお互いの修行の成果を質問しあうことで、悟りや知識、見識の深さを確認しあったと言われています。それが民間に伝わって、人と会った時に取り交わす言葉や儀礼を挨拶と呼ぶようになりました。挨拶という言葉は、「挨」が押し開く、近づく、「拶」に迫るという意味があります。そこから相手の心を開き、その中に自分の心を投げ入れる挨拶という言葉が生まれました。例えば学校でも仕事でも友人同士でも、いきなり要件や本題に入ることはありません。まず挨拶をすることでお互いに存在を認めあったり、近況を報告しあったりするはずです。学校や職場でも挨拶の重要性は認識されています。挨拶運動や声掛け運動を見かけることもあるでしょう。しかし、挨拶という行動を重視するせいで、挨拶の本来の意味である心と心のつながりが無視されているのかもしれません。挨拶は相手を見かける、つまり存在を認めて受け入れるための行動です。あまり関わりがない人であっても挨拶することで、気が付いている、存在を認めているという表明になります。また、あまり知らない人だとどんな相手かわからなくて不安に感じることがあります。しかし、挨拶することによって自分を印象付けて、好意や親しみを表現することができるのです。挨拶はただ行動として実行すればよいのではありません。挨拶の意味を理解して、相手の心の気持ちに近づくつもりでおこなうことが大切です。

 

挨拶は先に声をかけるほうがよい

花

挨拶をするときに、なんとなくためらってしまうという人は少なくありません。しかし、気持ちが良い挨拶だと思われるための一番のコツは、先に自分から声をかけることです。人の様子に敏感な優しい人やおとなしい人ほど自分から挨拶するのが苦手でしょう。なんとなく相手が挨拶してきたら返そうと考えたり、無視されたらいやだと不安に感じたりしているのかもしれません。挨拶のタイミングがつかめずに、あえて気が付いていないフリをする場合もあるでしょう。しかし、気が付かないフリはたいていの場合お互いに気が付いていて、それぞれが気まずい思いをしています。人は誰かに認めてもらいたいという気持ちを生まれながらに持っています。気が付いているのに気が付いていないフリをすると、直接不快になるようなことをされていないのに、なんとなく軽く見られているような、良くない印象をもってしまうかもしれません。挨拶は相手の存在を認めているという一番シンプルなコミュニケーションです。先に好意を示されると、挨拶された側も相手に好意を返そうとします。これは好意の返報性とも呼ばれ、自分から挨拶をすることで相手の好意を引き出すことができるのです。挨拶によって気まずい雰囲気もなくなり、お互いのやり取りがスムーズになるはずです。

 

挨拶に続けて言葉をつなぐ

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挨拶は先手必勝、挨拶することがコミュニケーションのきっかけになります。挨拶という行為だけでなく、可能であれば続けて言葉をつないでみましょう。例えば「おはようございます」に次の言葉、「ご気分はいかがですか?」と続けてみてください。それだけで存在を認めるだけでなく、体調を気遣っていることが伝わります。夏であれば「今日は暑いですね」と続けることもでき、相手が新しい服を着ていれば「その服素敵ですね」とつなげることができます。このように言葉を繋ぐことでよりコミュニケーションは活発になるでしょう。続ける言葉は、気候やニュースなど何でも構いませんが、相手を知った後ならその嗜好に沿うようにするとより良いでしょう。相手のことを知れば、趣味や興味があるニュースについて話すことができます。その人に対する特別感がある言葉を選ぶと、コミュニケーションがより活発になるはずです。また、ただ挨拶するだけでなく、会話を続けることで自分を印象付けることができます。特に親しくしたい、距離感を縮めたい相手とは積極的に会話するようおすすめします。挨拶はだれでもできることと思われがちですが、意外とテクニックが必要です。特に自然と相手に合わせた言葉を繋ぐためには、機転や気遣いが必要です。初めのうちは挨拶だけ、そこから一言添えるようにするなど、徐々に挨拶をレベルアップしていきましょう。

 

挨拶のマナー

看護

挨拶が苦手だという人の多くが、「迷惑かもしれない」「答えてもらえないかもしれない」という不安から苦手意識を持ってしまっています。しかし、自分の経験を振り返って挨拶されて迷惑や不快に感じたことはないはずです。挨拶されて不快に思う、気分が悪くなる人はいません。むしろ、話しかけたいけどどうしようか悩んでいるときにも、挨拶がきっかけになります。挨拶は人間関係のスタート地点です。話しかけるか迷ったときにも控えめに手を振ったり、笑顔で会釈したりと挨拶をおこないましょう。挨拶は笑顔ではっきりとおこなうのが基本です。こわばった顔やぼそぼそとした声の挨拶よりも、笑顔ではっきりと挨拶するようにします。どうしても苦手だと感じたり、自然にできなかったりするときは、鏡などで挨拶の練習をしてみてください。挨拶を変えるだけで、周囲からの印象や評価もがらりと変わります。練習する価値はあるはずです。

続きとして、『看護師が身につけたい基本マナー 挨拶のマナー2』はこちら

 

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