看護師としての資格を活かしながら仕事をしたいけれど、フルタイムで働くのは無理という場合、「パートで働く」という選択肢があります。
そこで気になるのが、看護師のパートは扶養内で働けるのか?ということではないでしょうか。
国家資格を持つ看護師は時給も高く、パートスタッフとしても高い収入を得ることができます。
この記事では、看護師が扶養内で働くにはどうすればよいのか?といった点も含め、家庭と仕事のバランスを取り、充実したキャリアや生活を築く方法について解説します。
看護師特集シリーズでは、「勤務先」や「働き方」にフィーチャーして仕事内容や一日の流れを解説。
施設毎の看護師の役割や、自分に合った職場はどんなところだろう?という疑問にふじのくに静岡看護師求人ナビのコーディネーターが回答します。
お仕事探しの参考にしていただける内容となっていますので、転職活動にお悩みの方は是非参考にしてみてください。
Contents
看護師パートの平均年収
看護師パートの平均年収
看護師のパート時給は、約1,300円前後です。
フルタイムで働くと月収は約23万円、年収は約276万円となります。
よく「年収の壁」と言われますが、扶養内で働く場合は一定の年収以内におさめて働かなければなりません。
年収によってはパートでも所得税や住民税を納める義務が生じるからです。
看護師は、上記の金額を踏まえ、勤務時間を調整していく必要があります。
時給は地域や施設、働き方によって異なるので、勤務先の給料についてよく確認をするようにしましょう。
看護師パートの扶養内での働き方
扶養内で働く場合、年収の一部が家計に影響しないよう勤務時間や時給などを計算する必要があります。
1日に何時間働くか、週の勤務日はどれくらいにするかなどを考え、調整して働きます。
夜勤の場合は時給がアップしたり、キャリアなどによっては時給が異なったりする場合もあるので、勤務先の給与体系の確認が必要です。
もちろん、扶養内での勤務時間のほか、体力や子育てなど家庭内の事情も踏まえ、無理のない働き方をすることが大切です。
看護師パートが扶養内で働くメリットと注意点
扶養内で働けば、自分の時間や家事や育児などの時間が取りやすいものです。
また、扶養内で働くと税金を納める必要がなかったり、扶養手当や家族手当などが受け取れたりするなどメリットがあります。
ただし、扶養内で働くことの注意点もあるので把握しておきましょう。
扶養内で働くメリットと注意点について解説します。
扶養内でのパート勤務のメリットと家計への影響
時間の使い方を調整しやすい点は、扶養内で働くことのメリットです。
フルタイムで働くより、子どもの学校行事への参加がしやすかったり、子どもや夫など家族との時間を取りやすかったりします。
介護をしている場合は尚更のこと。
自分や配偶者の両親などの介護があれば、フルタイムでの勤務は難しいものです。
パートであれば介護時間を取りやすく、また仕事をすることで充実感も得られるでしょう。
体力の調整がしやすい点も扶養内で働くメリットの一つです。
看護師の仕事は体力・精神面の両方で重労働なので、それに加えて子育て、家事、介護などをするのは無理が生じます。
扶養内であれば自分の体力などを踏まえ、適切な仕事時間に調節可能です。
また、扶養内で働けば、扶養手当や家族手当が受け取れる場合があります。
配偶者控除により所得税や住民税を払う必要がなく、配偶者の税金が増えることもありません。
扶養の場合は配偶者の健康保険に加入できるので、健康保険料や社会保険料を払う必要もありません。
注意すべき節税と年金への影響について
扶養内で働くには、所得制限や年金の影響に注意しなければなりません。
また、配偶者控除が配偶者特別控除となり、パート収入額により受け取れる金額が減ってしまいます。
さらに、130万円を超えると国民健康保険もしくは社会保険、国民年金や厚生年金への加入が必要です。
税金や保険料を負担しなければならないため、それが家計にどれくらい影響するのかを計算する必要があります。
要注意!看護師パートの「年収の壁」ルールが変わる?
厚生労働省は2025年の年金制度改革に合わせた「年収の壁」解消策の議論を始めています。
一つは収入が一定額を超えると社会保険料の負担が生じる「年収の壁」です。
「年収の壁」によってパート勤務者は収入が減らないように勤務時間を減らすケースが多く、それが人手不足につながっているとされています。
厚生労働省は、年収が130万円を超えても連続2年までは扶養内で働けるようにし、さらに具体的な年限を示すなど、時限的なルールも変わる可能性が出ています。
家庭と仕事 ワークライフバランスの保持
パート勤務とはいえ仕事にかわりはなく、体力も消耗し、家族とコミュニケーションを取る時間も減ります。
ストレスを解消し健康を維持しながら勤務するにはどうすればよいのでしょうか?
パート看護師が家庭とのワークライフバランスを取りながら充実したキャリアを築くための方法について解説します。
パート勤務と家庭生活の調和をとる方法
家庭とのバランスを取りながら働くには、勤務時間や曜日の調整が必要です。
何曜日に何時から何時まで働く、土日は休みにする、など家族との時間を大切にできる働き方を検討しましょう。
子どもが小さい場合は託児所や院内保育、また家族と協力しながら子育てをしていく必要があります。
パートの勤務時間や曜日は、家族と相談しながら決めるとよいでしょう。
ストレス管理と心身の健康維持の重要性
やりがいも大きい看護師の仕事ですが、体力的にも重労働で精神的にも苦しいことも多く、体や心への負担も大きいものです。
パート勤務と家庭との両立をしていくには、ストレス管理や健康維持は欠かせません。
適度な休息が取れるタイムスケジュールを組んだり、自分なりのストレス解消法を見つけたりして、心身ともに健康的な生活を心がけましょう。
一人ですべてをやろうとせず、家族の力を借りながら無理をせず、やりがいを持って仕事をしていくことが大切です。
看護師パートが充実した働き方をするために必要なこと
看護師のパート勤務は家庭と仕事の両立が可能で、さらに扶養内で働けるという魅力的な選択肢です。
年収の不安や税金の負担に対する不安などは、計画的に仕事をすることで解決できます。
重労働でもある看護師の仕事を続けるには、家庭とのワークライフバランスを考慮しながら無理をせず、やりがいを持って仕事をし生活を充実させることです。
どのような状況でもスキルと情熱があれば、希望に合った働き方を見つけることができるはずです。
そのためにも、前向きな視点と努力を欠かさず、看護師として役割を果たし充実した生活を手に入れましょう。
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監修者プロフィール
酒井 隆之 株式会社アクタガワHRM コンサルタント
