看護師が身につけたい基本マナー 立ち方

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正しい姿勢

ビジネスマナーと言うとお茶出しや名刺交換などの動作をイメージするかもしれません。しかし、ビジネスマナーは人を不快にさせない表情や身だしなみなど、多岐にわたります。例えば、立ち方ひとつとってもマナーがあらわれます。立ったり座ったりという日常の立ち居振る舞いも、相相手を知るための材料になるでしょう。汚い立ち姿、姿勢が悪かったり足が曲がったりしていると、その人の中身までだらしなく思われてしまいます。特に立ち姿は普段意識することも少ないので、気が付くと姿勢が崩れている人も多いでしょう。挨拶や仕事の時は意識してキビキビ動いても、立ち姿はつい気を抜いてしまうものです。美しい立ち姿は立ち居振る舞いの基本にもなります。正しい立ち方ができないと、正しく歩いたり座ったりすることもできません。立ち居振る舞いの基本として立ち姿を見直してみてください。

 

立ち方のコツ セ・メ・テ・アシ・フク

正しい姿勢②

セ(背)

立ち方でまず考えて欲しいのが「セ(背)」です。背筋が曲がっていると、どんなにほかの部位を美しくしてもだらしない立ち方になってしまいます。特にスマホを頻繁に使う人は前かがみの姿勢になりがちです。また姿勢が悪いと、足の内側の筋肉が鍛えられないため、足も膝が開いてガニ股になってしまいます。正しい姿勢を保つために意識してほしいのが頭の位置です。人はとても重い頭を首の骨と筋肉だけで支えています。頭をしっかり首の骨と筋肉に乗せないと、肩や背筋に負担がかかってしまいます。背筋を良くするというと胸を張りがちですが、大切なのは頭の重心を首の後ろに乗せることです。正しく立つと耳たぶと肩、ひざ、くるぶしが一直線になります。初めに足元から整えましょう。左右のかかとはつけて、つま先は30°程度開きます。両ひざは足に力を入れて閉じてください。お尻にキュッと力を入れるようにすると良いでしょう。猫背にならないように、肩は少し開くようにしてください。立っているときに重心が右や左に偏っていると、疲れた印象になってしまいます。頭のてっぺんから糸でつるされているようなイメージで、すっと背筋、首筋を伸ばしましょう。

メ(目)

正しい立ち方の基本は「メ(目)」にあります。視線と目線に関係はないと考える人もいるかもしれません。しかし、下を見ていると正しい姿勢をキープすることはできません。目線が下がれば頭が下を向き、首や肩に負担がかかるため姿勢も崩れてしまいます。スマホを使うときにもこのような姿勢になりがちですが、顔の筋肉も垂れ下がりやすくなるので注意してください。自分の目線がどこを向いているか知るには、目じりに指を置いて目線の高さを確かめてください。現代人の生活はスマホやパソコン操作で目線が下に向きがちです。綺麗に立つときには意識して目線を上げるようにしてください。ただし、ただ上を見るようにするとあごが上がって、首の後ろが詰まってしまいます。鏡も使って自分に適正な高さの目線を調整しながら、体に覚えさせるようにしてください。

テ(手)

立つときに手の置く場所にも気を配ってみましょう。手の場所は指先をまっすぐ伸ばして体の横につけるか、両手をおへその下で重ねるようにします。二種類の手の置き方のうち、どちらが良いと決まっているわけではありません。ただしどちらの置き方も正しい位置に置かないと美しく見えないでしょう。手を横につける場合は、指先をまっすぐ伸ばしていないとだらしなく下ろしているように見えてしまいます。手を重ねるときはおへその下の丹田あたりで手を重ねてください。このとき右手を左手で包むようにして重ねます。卵を持つようなイメージで優しく重ねましょう。手の位置は上過ぎるとわざとらしく、下過ぎるとダランとして、だらしなく見えてしまいます。人によっておへその位置も違うので、鏡を見ながら調整するようにしてください。

アシ(足)

立ち方を見直すときには、「アシ(足)」の状態もチェックしましょう。エレガントな立ち方を目指すなら、かかとを合わせるだけでなく、足のどちらかを前に出して、前の足のかかとが後方の足の土踏まずにくっつけるように交差させます。足がV字になるように軽く開いてください。足を軽く交差させることで、正面から見た時に足が一直線に見えてすっきりと見えます。重心も足の置き方に影響されます。グラグラしないように足裏だけが地面につくようにしてください。片足に重心を置いてダランと立つとだらしなく見えるだけでなく、健康面でも良くありません。悪い姿勢を続けることで血流が悪くなってしまいます。また、重心が偏ることでバランスが悪い脂肪の付き方になってしまうこともあるでしょう。立った状態から歩き出すときには、かかととつま先が同時に地面に当たるようにします。前方の足に重心を移動させて、地面を蹴るイメージで踏み出しましょう。特に日本は内股の人が多いといわれています。ヒールのかかとを見て内側がすり減っている人は注意してください。高すぎるヒールや合わない靴は立ち方、歩き方が汚くなる原因。できるだけシューフィッターがいるお店でサイズを見てから靴を買うようにしてください。

フク(服)

ビジネスマナーの第一歩でもあるのが「フク(服)」です。オシャレというと個性的でトレンドを取り入れたものが多くなりますが、ビジネスマナーではまず周囲に不快感を与えない身だしなみを心がけてください。ビジネスの身だしなみとして重要なのは清潔であり、周りとの調和がとれていること、そして機能的であることです。例えば襟や袖口やしわと汚れが目立つ部分です。また服にほころびがないことも重要。爪や髪も清潔感が出るように整えます。派手過ぎるアクセサリーやネイルアートは、職場にはふさわしくないのでNGです。制服がある場合も、必ず汚れがないかどうか、ほころびやボタンが取れていないかどうかをチェックしてください。また下着のラインが出やすい場合もあるので、着用してから鏡などでチェックするようにしましょう。

 

美しい立ち方のポイント

ヨガポーズ

「人は見た目の印象が9割」とよく言われます。結局外見が大事ってことかと思ってしまう人もいるでしょう。しかし、ここでいう見た目とは、美しい外見やおしゃれなファッションを指すのではありません。姿勢や歩き方が印象に大きく影響しています。礼儀正しく信頼できると印象から思われることは、仕事でも重要です。美しい立ち姿は周囲からも好印象。また姿勢を正すことは気持ちを正すことにもつながります。人を出迎えるときや話を聞く時などの姿勢は、その時の気持ちにも作用します。正しい姿勢は仕事中の疲れを軽減して集中力を保つためにも重要です。常に正しい姿勢をキープするのは難しくても、気が付いたときに姿勢を正すだけでも変わるので、ぜひ試してみてください。

 

 

 

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