看護師の休日の実情 平均休日数と施設タイプによる休日の特徴

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看護師の休日の実態を調査した内容を紹介します。平均休日数、有給休暇の取得率など具体的な数値を利用して解説しています。子育て中などでライフスタイルに合わせた休日を取得できる働き方を希望する看護師は必見の情報です。

 

看護師の休日数ってどのくらい?

育児などの理由でしばらく看護師の仕事から離れていると、看護師の働き方の現状がわからないものです。

教育費の確保のため仕事への復帰を考えているなら、看護師の働き方や休日が気になるでしょう。

 

看護師の仕事は、日勤・夜勤があり、さらに早番や遅番のシフトがあります。

交代制での仕事となりますが、24時間いつでも患者さんがいる状況では、休みが少ないイメージを持つ方は少なくありません。

 

実際、看護師として働いていると、日曜日に休みが取れないと悩んでいる方もいるでしょう。

平日に交代で休みを取らなければならない職場では、患者さんを優先しなければならず、どうしても休みが取りにくいイメージとなっています。

 

看護師の仕事はこのような状況のため、家族の理解が不可欠です。

家庭を優先したい気持ちは誰もが持っていますが、人手不足の現状から思うように休日が取れないと感じる方は少なくありません。

 

看護師の週休形態

看護師の週休体制はどうなっているのか、「2019 年 病院および有床診療所における看護実態調査 報告書」から状況を見てみましょう。

 

週休 2 日(1 週に必ず 2 日の休日) 25.0%
週休 2 日(4 週に 8 日の休日) 34.1%
月 3 回週休 2 日(4 週に 7 日の休日) 1.9%
月 2 回週休 2 日(4 週に 6 日の休日) 4.4%
月 1 回週休 2 日(4 週に 5 日の休日) 0.6%
週休 1 日半(土曜日等の半日勤務) 10.9%
週休 1 日 3.1%

 

調査内容では、就業規則で定められた週休体制は「4週に8日の休日がある週休2日」が34.1%、「1週に必ず2日の休日がある週休2日」は25%となっています。

また、何らかの週休2日がある割合は65.9%となっており、看護師の仕事では多くの職場で週休2日が実現している状況がわかります。

 

一方で、「土曜日などの半日勤務がある週休1日半」の割合は10.9%です。

週休1日の割合は3.1%となっており、週に1回の休みの勤務先は少ないことがわかります。

 

看護師の平均休日数

同じく、「2019 年 病院および有床診療所における看護実態調査 報告書」から看護師の平均休日数を見てみましょう。

 

100 日未満 21.6%
100~110 日未満 20.3%
110~120 日未満 17.5%
120~130 日未満 23.8%
130 日以上 2.5%

 

調査内容によると、就業規則で定められた年間休日総数は「120日~130日未満」が23.8%で、最も多くなっています。

次いで多いのは「100日未満」で21.6%、110日~110日未満は20.3%です。

年間休日総日数の平均は、106.3日となります。

 

看護師の有給休暇取得率

続いて、同じく「2019 年 病院および有床診療所における看護実態調査 報告書」から看護師の有給休暇取得率について見ていきます。

 

10%未満 5.9%
10~20%未満 5.6%
20~30%未満 4.7%
30~40%未満 8.4%
40~50%未満 7.2%
50~60%未満 11.9%
60~70%未満 5.3%
70~80%未満 8.8%
80%以上 24.4%

 

調査内容によると、80%以上が24.4%と最も多くなっています。

次いで50~60%未満、70~80%未満の順番です。

有給休暇の取得率が低い10%未満では5.9%と割合が低いため、多くの勤務先では有給休暇の一部を取得できていると考えられます。

 

なお、年次有給休暇の取得率の平均は、57.1%です。

このことから、看護師の有給休暇の取得率は高いものの、すべての有給休暇を取得できていないことがわかります。

 

施設タイプによる休日の特徴

同じ看護師の仕事でも、勤務先の施設タイプによって休日が変わってきます。

施設形態によって休日数や勤務スケジュールが異なるため、自分が希望する働き方に合わせて、施設タイプを比較してみましょう。

 

子どもがいる家庭では、休みが多いところで働きたい、決まった曜日に休みたいという希望を持つ方は少なくありません。

家庭を優先したい人が働きやすい職場もあるため、次に紹介する施設の特徴をチェックしてみてください。

 

紹介する施設は、病院・クリニック・訪問看護ステーション・介護施設の休日です。

休日がどのくらい多いのか、有給休暇は取得しやすいのか詳しく解説していきます。

 

病院

病院は看護師の人数が多いため、休日は比較的多くなります。

シフト制での勤務となり、自分が希望する働き方で調節しやすいでしょう。

 

たとえば、日勤のみで働きたい、土日は休みたいといった働き方です。

病棟がない病院であれば日勤のみとなり、土日は休診のため決まった休日となります。

 

看護師が多いことから、夏季休暇や年末年始の休みも交代で取得しやすくなります。

また、家庭で急用が入ったときも、代わりの看護師が多いため、対応しやすいという特徴があります。

 

ただし、病院は患者さんが多く来るため、業務は忙しくなる傾向があります。

病棟勤務となれば365日24時間の勤務となり、夜勤が入ることもあるでしょう。

また、病院では新しいシステム導入や治療方針の変更などに伴い、研修参加のため休日出勤が発生することもあります。

 

クリニック

個人経営のクリニックでは、休診日が固定されるため休みが決まった日になります。

たとえば、日曜・祝日・お盆・年末年始が休日となるクリニックが多いため、これらの日は確実に休むことが可能です。

クリニックは診療のみで病棟のない勤務先が多いため、休診日が休みになります。

 

ただし、土曜日に午前中のみ出勤というケースは少なくありません。

家族がおり土曜日も休みたいと考えるなら、クリニックでの勤務は向いていない場合があります。

 

また、クリニックは、病院勤務と比べると看護師の人数が限られます。

そのため、急に休みを取りたいときでも代わりの人が見つからず、自由に休めない場合があるため注意してください。

小さな子どもがいる場合は、急な発熱で休まなければならないときがあるため、クリニックで休みが取れるか面接時に確認するといいでしょう。

 

訪問看護ステーション

訪問看護ステーションは、施設によって休日が変わってきます。

日曜日や祝日は休みとしている訪問看護ステーションもあれば、いつでも対応可能とする施設もあるからです。

 

土日祝日休みなど、決まった休みを取得したいときは、訪問日を事前に確認してください。

夜間や休日対応もしている訪問看護ステーションに勤めると、日曜や祝日でも出勤しなければならなくなります。

 

ただし、最近は福利厚生を充実させている訪問看護ステーションは増えており、夏季休暇や年末年始など長期休暇の取得しやすさをアピールするところもあります。

 

介護施設・その他

デイサービスの通所介護を中心とした介護施設では、日勤のみの場合が多いでしょう。

土日祝日を休みとしている介護施設もあるため、プライベートに合せた休日が取得できます。

 

ただし、介護施設での勤務は、夜勤やオンコールがある施設もあります。

いつでも看護師の対応ができることを特徴とした介護施設では、交代制での勤務となるため、休日の対応は確認が必要です。

 

また、その他の勤務先としては、保育園が挙げられます。

保育園での看護師の仕事は、日中のみで日曜日や祝日が休みとなる施設が多いでしょう。

子どもを預けている家庭と同じ休日となるため、小さな子どもがいる人が看護師として働く職場としても適しています。

 

ライフスタイルに合わせて働くために

ライフスタイルに合わせた休日を取得したいなら、今後の状況によって働き方を変えることをおすすめします。

とくに注意が必要なのは、子育てをしながら看護師として働く場合です。

子どもが小さいころは子どもの病気で休日を取得する必要があることや、子どもが大きくなれば教育費のため長時間勤務を希望することもあるでしょう。

 

家庭のある方が看護師として働くなら、自身や周りの状況に合わせた勤務となります。

今の働き方が今後合わなくなる恐れもあるため、ライフスタイルの変化に合わせた転職活動をするのもひとつの方法です。

 

そういったライフスタイルの変化で転職をするなら、職場の休日は重要になります。

しかし、施設によって休日の表現方法が異なっており、休日取得状況が変わるため、事前に情報収集をしないと、転職に失敗する恐れがあります。

 

希望の休日を取得したい方は、求人に対する希望が複雑になりやすいことから、誰かに相談しながら転職活動を進めることをおすすめします。

転職コンサルタントへの相談なら、無料で職場の情報収集ができるため転職がスムーズです。

 

また、転職コンサルタントは、以下の点でも利用するメリットがあります。

  • 希望した職場の雰囲気がわかる
  • 自身の希望や経験を考慮した求人を紹介してくれる
  • 転職のプロの目線からアドバイスしてくれる
  • 希望就職先と連絡や調節をしてくれる
  • 面接や履歴書対策の相談に乗ってくれる

 

まとめ

 

紹介したように、看護師は職場によって休日が変わってきます。

子どもがいる方が看護師として働くなら、家族に合わせた休日を取得したいでしょう。

最近は人手不足から柔軟な休日を取得できる施設も増えてきていますが、実際に入職してみないと事情がわからない部分もあるため注意してください。

施設の情報収集をしながら、希望の休日を取得できる看護師の仕事を見つけてみましょう。

 

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