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年齢・性別
41歳・男性
現在の居住都道府県
兵庫県
看護師として働いた(働いている)年数
15年
インシデント発生時、どなたかに相談しましたか?
後輩および同期
インシデント発生時の状況
重症の患者さんを受け持つことが多かったです。脳神経外科領域では、脳室ドレーンやスパイナルドレーンと言った圧管理ドレーンの管理がメインでした。インシデントを起こした当日は、慢性硬膜下血腫後の血腫腔ドレーンを留置している患者さんを受け持っていました。ドレーンの位置を、脳室ドレーンのような圧管理のドレーンと同様の位置で管理をしてしまいました。本来であれば、血腫腔ドレーンは、患者さんの頭の高さで管理する必要でしたが、頭の高さより−10cmの位置での管理をしていました。患者さんは、オーバードレナージを起こした可能性がありました。
インシデントの主な原因
確認不足により、前勤務者ともドレーンバッグの高さを確認する事を忘れていました。
インシデントへの対処方法
ダブルチェックの徹底および、ドレーンの取り扱い時には、手技があっているか確認する。
インシデント後の経過
CT上出血はなく、患者さんにも低随圧症状がなかったため様子観察となりました。
インシデントを無くすためには
ダブルチェックおよび確認を徹底することです。重傷者を見る機会が多くなると、他のことも同様に考えてしまうことがあるため、不確かであったり違和感を感じた場合は、マニュアルを確認したり、先輩看護師や同僚に相談します。それでも解決しない場合は、上司に相談をします。
インシデントで悩んでいる看護師さんたちへのアドバイス
インシデントは、年齢や経験年数に関係なく起こる可能性があります。今回のように、通常業務でドレーン管理になれていても、いつもと違うドレーンが挿入されていたり、過去に見たことがあっても時間が経過している場合は、インシデントを起こす可能性があります。インシデント内容によっては患者さんの生命を左右することがあるため、必要に応じた相談を実施していく必要があります。私は15年目であり、インシデントを起こす事は少なくなっていた中でのインシデントでした。後輩が増えていく中で、違和感があっても状況に問題が無かったためドレーンの高さに気がつきませんでした。おそらくミスをしないというプライドがそうさせたのだと今は反省しています。プライドがあっても患者さんの命が救えるわけではないため、違和感を感じたり、おかしいな?と思うことがあれば迷わず相談することが重要です。知っているはずのことを確認するのはめんどくさいし、はずかしいという気持ちはあると思いますが、確認することで防げるインシデントは多いと思います。繰り返し確認して行くことで知識につながり、インシデントは減っていくことも事実であるため、確認することを是非実施していってほしいです。また同僚や後輩にも相談できる人間関係を構築することも重要であると思います。最後に、インシデントをあたかも個人の技量不足であると言った考え方の看護師がいるが、そうではなく、未来への注意喚起としてインシデントを記載することが重要であることもポイントだと考えます。