2023.05.31掲載 この記事を読むのにかかる時間： 2 分

看護師として高収入を目指す方向けに、職場の選び方や働き方のコツを紹介します。職場によって年収が変わってくるため、複数の施設の年収事情をまとめました。家計を助けるため収入アップを目指す方必見の内容です。

 

看護師は高収入？

医療従事者のなかでも、看護師は安定して高収入が得られる仕事だといわれています。

しかし、その一方で、患者さんの命を守る責任感から、重圧を感じる方は少なくありません。

看護師の仕事は激務になりやすいため、結婚や出産などライフスタイルの変化があった際に、仕事を辞めてしまった方もいるのではないでしょうか。

 

そのような問題を抱えている方が収入アップを目指すなら、職場の違いによる給与の違いを理解する必要があります。

看護師の平均年収や、職場による収入の違い、収入を増やす方法を幅広く紹介しますので、参考にしてください。

 

現在の職場が高収入ではないと感じる場合や、以前勤めていた勤務先の待遇に満足できなかった現状があるなら、転職をするのが収入アップの近道となるでしょう。

この記事では、高収入な働き方を目指す方向けに、収入を増やすコツについてまとめています。

 

看護師の平均年収

「賃金構造基本統計調査」の「職種・性別賃金（企業規模5～9人）」による令和元年のデータから、看護師・准看護師の平均年収を見てみましょう。

 

• 看護師（男）年収：328万円
• 看護師（女）年収：428.8万円
• 准看護師（女）年収：366.8万円

 

女性の看護師と准看護師の年収は、62万円の差があります。

男性看護師は労働者数が少ないためあまり比較にはなりませんが、女性の准看護師より年収が低い傾向にあります。

 

看護師の年収が高くなる理由は、夜勤手当が高いからです。

夜勤手当がもらえる働き方をすれば、高収入を目指すことができることができるでしょう。

 

看護師の給与が高い職場

看護師で高収入を目指すなら、職場ごとの給与額を比較するといいでしょう。

以下の職場によって給与額が異なっているため、それぞれの特徴を紹介します。

• 規模が大きい病院
• 介護老人保健施設
• 有料老人ホーム
• 訪問看護ステーション
• 美容クリニック

 

規模が大きい病院

規模が大きい病院とは、300床以上の病院のことです。

床数が大きくなるほど、看護師の給与額が高くなる傾向があります。

 

たとえば、介護療養型医療施設（病院）の令和2年度実態調査によると、以下の給与額が得られていることがわかります。

• 常勤看護師：437,297円
• 非常勤看護師：358.567円

 

また、「施設種類別、提示給与月額（総支給額の下限額）」の常勤では、200～499床と500床以上の病院のデータがあります。

• 200～499床の病院：247,735円
• 500床以上の病院：262,655円

 

この額はあくまでも下限であるため、最低給与額だと考えてください。

単純に500床以下の病院と、500床以上の病院の給与額を比較するだけでも、これだけの違いがあるとわかります。

 

介護老人保健施設

介護老人保健施設でも、看護師の求人があります。

今後は高齢者の数が増えることから、看護師を求めている施設も増えてくると考えられるでしょう。

施設が24時間体制のため、夜勤のある働き方が一般的です。

 

介護老人保健施設の、「施設種類別、提示給与月額（総支給額の下限額）」による常勤では、229,062円が平均給与額となっています。

この金額は看護師や介護スタッフなどを合わせた全体の下限給与額です。

 

続いて、介護老人保健施設の令和2年度実態調査から、看護師の給与額を見てみましょう。

• 常勤看護師：448,962円
• 非常勤看護師：362,987円

 

下限給与額と比較すると、看護師の給与額が高いとわかります。

夜勤回数によって給与額は大きく増減しますが、非常勤の看護師でも月収40万円近くをもらえている現状があります。

年収アップを希望される方は、介護老人保健施設への転職を考えてもいいでしょう。

 

有料老人ホーム

有料老人ホームは、民間会社が経営する老人ホームのことです。

高齢者が長期間入居することを前提にした施設で、公的機関と比べると、有料老人ホームは利用料金が高い傾向があります。

 

給与額の下限額の平均は、「ケアハウス・グループホーム・有料老人ホーム」のひとくくりでデータがあります。

下限は263,302円で、中央値は250,850円です。

看護師のみの給与額ではなく、介護スタッフも含めた全体の下限給与額となっています。

 

サービス品質が高い施設になるほど、看護師の給与も高い傾向があります。

下限給与額は介護老人保健施設より有料老人ホームのほうが高くなっており、看護師の給与額も有料老人ホームのほうが高くなると予測できます。

 

訪問看護ステーション

訪問看護ステーションでは、利用者さんのお宅に訪問する看護の仕事となります。

施設内の仕事ではなく、少ない人数での対応が求められるため、看護師の経験が問われるでしょう。

 

給与額の下限を比較すると、訪問看護ステーションの額が最も高くなっています。

265,021円が給与額の下限で、500床以上の大きな病院と比べても、下限の給与額が高い職場だといえるでしょう。

 

訪問看護の具体的な給与額は、令和2年度実態調査によると以下の金額となっています。

• 常勤看護師：440,368円
• 非常勤看護師：369,186円

 

1回あたりの訪問収入は8,056円となっており、訪問回数は71.3回です。

 

オンコール手当があることに加え、常に人手不足のため給与が高めになっていることなどから、高収入を目指すことができるでしょう。

 

美容クリニック

看護師の仕事は、美容クリニックの求人でも探すことができます。

美容クリニックとは、美しくなるための施術を専門とする医療機関のことで、レーザー脱毛や整形手術などに対応する施設です。

 

民間が経営するクリニックで看護師として働くこととなるため、給与額はクリニックによって大きく変わってきます。

そのため平均額を割り出すことは難しくなっていますが、年収400万円以上のクリニックは少なくありません。

クリニックによっては、1,000万円近くの給与を支払うケースもあるようです。

 

美容クリニックは自由診療のため、高い収益性により看護師の給与も高いです。

個人に対してインセンティブを支給している場合もあり、同じクリニック内でも人により給与に差が出るでしょう。

 

収入をアップさせる方法

看護師が収入アップを目指すなら、いろいろな対策があります。

現在の職場で昇給を目指す方法や、資格取得をするやり方、転職やWワークなど複数の対策があるので、自分に合う方法を比較してみてください。

 

管理職を目指す

看護師としてのスキルがあるなら、管理職を目指すといいでしょう。

たとえば、看護主任・看護師長・看護部長などの役職を目指す方法があります。

役職がつけば、役職手当が支給されるようになり、年収アップが可能です。

 

管理職を目指すなら、数人のスタッフをまとめ上げるマネジメント力や忍耐力を高めるといいでしょう。

まずは看護主任から目指して、徐々にスキルアップしていくことになります。

看護主任は30代くらいから、看護師長は40代から、看護部長は50代くらいからが目安です。

 

管理職になるには、看護師としてのスキルを高めるだけでは不十分です。

数人のスタッフをまとめあげるリーダーシップが求められるため、周りからの信頼を得られる努力をしなければなりません。

 

<h3>資格を取得する</h3>

看護師が収入アップを目指すなら、資格取得もひとつの方法です。

たとえば、認定看護師や専門看護師の資格取得を目指すといいでしょう。

 

看護師の資格を保有していると、技術力やスキルがある証明になります。

資格がある看護師を求めている職場は多数あるため、資格を取得すれば、働く場所が幅広くなり、結果的に収入アップを目指せるようになるでしょう。

 

ただし、資格を取得するとなると、時間や費用がかかります。

現在育児などを理由に仕事を休んでいるなら、今のうちに資格取得を目指しましょう。

また、働きながら資格取得を目指す場合は、プライベートで勉強の時間を確保しなければならないため、資格支援制度のある職場に転職する方法も考慮してください。

 

給与の高い病院・施設に転職する

看護師が給与アップを目指すなら、転職もひとつの対策になります。

現在の職場で昇給が見込めないときは、思い切って転職も考えてみてください。

 

転職をするなら、上記で紹介した床数が多い大きな病院などを比較してみましょう。

今後は介護を必要とする老人が増えると予測できることから、老人施設や訪問看護も高収入が目指せる職場のひとつです。

美容クリニックも職場を比較すれば高収入を目指すことは可能です。

 

ただし、転職にはリスクも伴うため、転職コンサルタントの力を借りてみてはどうでしょうか。

無料で利用できて、職場の事情の提供から、面接対策のサポートも得られます。

自分に合った求人の紹介もしてくれるため、無料で相談してみるといいでしょう。

 

単発・スポットの仕事をする

現在の職場に不満がない場合で、高収入を目指すならWワークがあります。

単発で仕事ができる求人を探して、今の収入にプラスしてみる方法です。

 

たとえば、介護施設など医療行為をしない施設では、1日単位の派遣の仕事があります。

アクタガワHRMでは単発・スポットの仕事を紹介しており、そういった派遣の仕事を利用してみるのもひとつの対策です。

 

Wワークをする場合には、現在の職場に影響のない働き方を心がけましょう。

派遣であれば、休みの日を利用してスポットの仕事ができるため、現在の職場にも迷惑をかける心配がありません。

 

給与・収入を増やすために

看護師が収入を増やすため注意が必要なのは、高収入だけで求人を比較することです。

職場の仕事が自分の技量に合っていなければ、高収入を目指そうとしても挫折しかねないからです。

 

このような理由から、職場の情報収集は転職を成功させる重要な要素だといえるでしょう。

自分で情報を得ようとしても限界があるため、転職コンサルタントに無料で相談しながら、客観的な意見を得てみることをおすすめします。

 

転職コンサルタントは、以下のサービスが無料で利用可能です。

• 職場の雰囲気がわかる
• 自分に合った求人紹介がある
• 転職事情について情報が得られる
• 希望就職先と連絡や調節をしてもらえる
• 履歴書や面接のサポートがある

 

高収入を目指すなら、総合的なサポートが得られる転職コンサルタントの利用を考慮してみてください。

 

まとめ

看護師は職場を比較すれば、高収入を目指すことは可能です。

しかし、高収入だけを目指して転職してしまい、仕事が激務になってプライベートに影響が出てしまっては意味がないでしょう。

とくに子どもがおり家庭がある方は、注意が必要です。

教育費のため収入アップを目指すなら、家庭との両立がしやすい職場を比較してみてください。