夫の転勤が急に決まったときは、自分も転職しなければなりません。そのような状況で看護師が転職を成功させるコツを紹介します。転職の進め方と転職を成功した事例をまとめました。
Contents
急な転勤に伴う看護師の転職
夫の転勤が決まれば、看護師として働いている自分も転職しなければなりません。
転職と聞くと難しく考えてしまいますが、転職の進め方を間違えなければいい職場に移ることができるでしょう。
この記事では、家族の転勤で転職が必要になった看護師向けに、転職のコツを解説しているので参考にしてみてください。
この記事を読んでいる方は、夫の急な転勤で自分の転職先があるか不安かもしれません。
しかし、看護師は売り手市場である理由から、転勤先でも柔軟に職場を探しやすいため、正しい転職の進め方がわかれば安心です。
転勤先でいい職場を探そうと考えることで、転勤後の生活が安定しやすくなるでしょう。
看護師の有効求人倍率について
では、看護師の求人がどのくらいあるのか、具体的な数字を見ていきましょう。
厚生労働省が公開している「 一般職業紹介状況」のデータを参考にすることとします。
データ元はハローワークにおける求人・求職・就職状況から求人倍率を割り出したものです。
令和4年7月のデータを見てみると、以下の状況がわかります。
新規求人倍率 | 有効求人倍率 | |
全職種 | 2.29倍 | 1.15倍 |
その他の保険医療の職業 | 3.83倍 | 1.67倍 |
参考:https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/000978506.pdf
求人倍率の現状を判断するときは、有効求人倍率を参考にしてください。
データによると、全職業の有効求人倍率と比べて、保険医療の職業の有効求人倍率は高いことがわかります。
別の項目に医師・薬剤師・保険師・助産師・医療技術者があるため、それ以外の医療従事者を保険医療の職業に当てはめることになるので、ここに看護師を含めて考えてください。
看護師の有効求人倍率が1.67倍なのに対し、全職業では1.15倍のため、看護師は売り手市場であるといえます。
転勤の可能性は看護師の転職活動に影響する?
家族の転勤が頻繁にある場合は、看護師の転職活動に影響が出る恐れがあります。
とくに影響が考えられるのは、小規模の医療機関で常勤として働く場合です。
なぜ小規模の医療機関で転勤のある人の採用を渋るのかというと、短期間で辞められてしまえば、新たな人材を探すリスクがあるからです。
一方で、大規模な医療機関で働く場合は、家族の転勤を理由に採用を渋る可能性は少なくなります。
なぜなら、規模が大きい医療機関では、グループ内や同じ系列の病院への転勤が可能な場合があるからです。
家族の都合で転勤が頻繁にあるとわかっていても、同じ医療機関の別の場所へ転勤ができる状況なら、採用に影響が及ぶ恐れは少なくなるでしょう。
転勤など急な転職活動でも間違えない看護師の転職方法
家族の転勤が急に決まったときは、自分の転職活動で焦ってしまうことがあります。
焦って新しい職場を探しても失敗しやすいため、次に紹介する転職活動の進め方を確認しておいてください。
①スケジュール設計
まずは、転職活動がどのくらいの期間が必要なのか把握しておきましょう。
一般的な職業では、2~3か月かけて転職活動を進めるケースが一般的です。
看護師の転職の場合は、約1か月 で準備から内定まで進むことが多いため、スムーズな転職活動を進められるよう準備しておいてください。
転職活動が約1か月間と短いのは、書類選考から面接まで数日で進められ、書類選考に通れば面接は1回のことが少なくないからです。
応募先に書類を提出してから採用までは、約1週間 を目安にしておいてください。
とくに人材不足ですぐに働いて欲しい医療機関では、内定までが早いのでスピーディな転職活動を心がけましょう。
転職活動の数か月間では、以下について考えをまとめておきます。
- 夜勤はどうするのか
- どの仕事内容を選ぶのか
- どのような待遇を希望するのか
- 自分がいつまで転職したいのか
応募先の面接回数を調べておいて、入職までのスケジュールを立てておきましょう。
②情報収集
転職活動の大まかなスケジュールや考えをまとめたら、次は情報収集です。
医療機関の詳しい情報を集めながら、自分が希望する職場があるか調べていきましょう。
情報収集のやり方は、次のようなものがあります。
- 知人から詳しい情報を聞く
- ホームページから情報収集をする
- 看護師に特化したコンサルタントに相談する
転勤先の医療機関に勤めている、または勤めていた知人がいるなら、内部情報まで詳しく聞くことができるでしょう。
ただし、そのような恵まれた状況は多くないため、一般的には医療機関のホームページから調べることになります。
規模の大きな医療機関なら大抵ホームページがあるため、大まかな情報は収集可能です。
小規模の医療機関だとホームページの情報が少なく、現場の雰囲気がつかみにくいかもしれません。
あまり情報が得られないときは、看護師に特化したコンサルタントに相談する方法も考えておくといいでしょう。
③転職サービス・コンサルタントの利用
転職先の地域にある医療機関の情報収集は、コンサルタントの利用がおすすめです。
看護師に特化した転職サービスを利用すれば、転職市場の情報収集が楽になります。
転職サービスやコンサルタントの利用は無料なので、転職をスムーズに進めたい方は、サービスを利用してみてはどうでしょうか。
また、転職サービスは、以下のような転職に関する総合的なサービスが受けられます。
- 自己分析のサポート
- 履歴書や職務経歴書の書き方のサポート
- 希望の働き方のサポート
- 就職先との連絡や調整をしてくれる
- 面接対策の相談に乗ってもらえる
コンサルタントが客観的に見て、適した働き方をアドバイスしてくれます。
今までの経歴や経験を聞いたうえでの働き方の提案があるため、自分にどんな働き方が適しているのかわからない方は活用してみてください。
どのサービスも無料で利用できるため、家族の転勤で求人情報の比較や情報収集の時間がないときも、転職サービスの活用をおすすめします。
補足:転職コンサルタントを上手に活用する方法
転職サービスを利用すれば求人情報から医療機関の情報まで調べてくれるため、転職活動がスムーズになるでしょう。
しかし、ただサービスを受ければ転職が成功できるとはいえないのが実情です。
とくに看護師の転職は短期で進められることが多いため、受け身にならず自分からもコンサルタントへ積極的に働きかけるようにしてください。
たとえば、転職先の要望があれば、しっかりコンサルタントに伝えましょう。
転職先でキャリアアップをしたいなど叶えたいことがあれば、それも伝えてください。
人によっては夜勤をしたくない、家事や育児との両立をしたいなどの希望があるので、優先したい事項をまとめておいて伝えるとスムーズです。
ほかにも、転職サービスにある書類作成や面接対策は積極的に利用しましょう。
可能であれば、応募する職場の雰囲気を聞いておくと、入職後に不一致が少なくなり、安心して働くことができます。
体験談:看護師職女性Mさん 急な転職活動でもうまくスケジューリングできた
転職コンサルタントを利用して転職活動を成功させた、Mさんの事例を紹介します。
39歳の女性で、3年ほど看護師として総合病院に勤めていた方です。
夫の転勤が急に決まったため自身でも転職活動を開始し、転職コンサルタントも併用することにしました。
彼女の場合は、夫の転勤があるため、看護師の転職活動は2か月と決めていたそうです。
その間に、自身でも知人に聞き込みをしながら、同時に転職コンサルタントも利用しています。
コンサルタントへは、ワークライフバランスを重視するよう、日勤のみの求人を探してもらうよう伝えました。
すると希望に合う求人先をコンサルタントからおすすめしてもらい、入職が決まります。
コンサルタントには親身に対応してもらい、「とても感謝している」と彼女は周りの看護師仲間にも転職サービスを勧めたいと満足されていました。
まとめ:急な転職活動でも焦らないで
夫の転勤が急に決まると、焦りだけが先行してしまうかもしれません。
新たな地域に引っ越すだけでも不安なのに、自分の転職先が見つからなかったらと思うと、大きな不安を抱えてしまうでしょう。
そのような状況でも、紹介したように準備しながら転職活動を進めていけば、焦る心配はありません。
引っ越しの準備等で忙しいときでも、無料で使える転職サービスがあるとわかっていれば、安心して転職活動が進められます。
お知らせ
ふじのくに静岡看護求人ナビのメールマガジンはじめました!新着求人情報はもちろん、介護職の皆さんが気になるお役立ちコンテンツ等の更新もおしらせします。ぜひご登録ください。