2025年看護師国家試験間近!合格率や難しい受験を乗り越えるコツを解説

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看護師国家試験 合格率と難しい試験を乗り越えるコツ

看護師になるには、知識やスキルが一定の水準以上にあるかを確かめる、国家試験を受けて合格することが必要です。

看護師の国家試験は難しいと言われていますが、その理由を知って対策を行えば、合格の可能性はアップします。

この記事ではなぜ看護師の国家試験が難しいのかを、試験の概要や合格率の理由、試験を乗り切るための具体的な内容とコツを紹介します。

看護師を目指す方が確実に試験をクリアするために、役立つ情報をまとめました。

 

第114回 看護師国家試験の概要と試験内容


試験日

2025年 2月16日(日)

午前の部…9時50分~12時30分(計2時間40分)

午後の部…14時20分~17時00分(計2時間40分)

 

合格発表日

2025年3月24日(月) 14時

看護師の国家試験は年に一度、保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)第18条の規定にもとづいて実施されます。

会場は東京・大阪・福岡など全国12都道府県で、2月中旬の日曜日に午前の部と午後の部に分かれ、合計5時間20分の試験です。

その年の日程は厚生労働省のホームページに発表があり、試験結果は3月下旬頃に、同じく厚生労働省の公式サイト内の資格・試験情報のページに受験地と受験番号で合格発表が出ます。

厚生労働省 看護師国家試験の施行

 

看護師国家試験とは

看護師にふさわしい一定水準の知識と技術があるかを問う試験であり、合格すると看護師として働く資格を得ます。

看護師には病気やケガの治療・看護以外にも、予防や健康管理まであらゆる業務を扱うため、必要な知識・スキルの内容は幅広いものが必要です。

従って看護師の国家試験では、基礎的な看護の知識を初めとして医学や社会福祉などの知識まで求められます。

 

看護師国家試験の受験資格

看護師国家試験の受験資格は、文部科学省が指定した看護学校を卒業した者などに与えられます。

例えば高校を卒業後に看護師国家資格の取得を目指すには、

・指定の看護大学へ4年間通い、必要な学科を履修

・指定の看護師学校または短期大学へ3年間通い、必要な学科を履修

という方法があります。

その他にも、

・都道府県知事の指定する看護師養成所を卒業

・5年一貫看護師養成課程校を卒業

という方法もあります。

最短で看護師の国家試験受験資格が欲しい場合は、4つめの5年一貫看護師養成課程校を卒業する方法がおすすめです。

高校3年に看護学科2年が加わっており、年齢的に最も早く看護師になれるルートです。

 

看護師国家試験の試験内容

看護師の国家試験の試験内容は、

・必修問題50問

・一般問題130問

・状況設定問題60問

以上の合計240問が、これまでに学んだ看護に関する内容から出題されます。

一部の科目に偏らずまんべんなく出るため、試験に向けて看護学校で学んだ内容を勉強し続けましょう。

 

 

看護師国家試験の合格率と合格基準点


 

看護師国家資格の合格率は、過去10年間を平均すると約90%と、比較的高い数字が出ています。

合格率だけでは合格しやすい国家資格に見えますが、受験資格をクリアするために何年もかけて指定の学校などへ通う必要があり、簡単に取れる国家資格とは言えません。

 

過去の合格率推移

看護師国家試験の合格率は年ごとに変動しており、特に試験の難易度や受験者の増減が影響を与えます。ここ数年の合格率は以下のように推移しています。

  • 第110回(2021年):合格率 90.4%(受験者数 65,569人)
  • 第111回(2022年):合格率 91.3%(受験者数 65,672人)
  • 第112回(2023年):合格率 89.2%(受験者数 66,123人)
  • 第113回(2024年):合格率 87.8%(受験者数 65,874人)

2024年(第113回)は過去5年間で最も低い合格率となり、試験の難化が進んでいることがわかります。2025年(第114回)の試験では、より高い対策が求められるでしょう。

 

看護師国家試験の合格基準とボーダーラインの推移

看護師国家試験の合格基準は毎年変動しますが、一般的に以下のような基準が設けられています。

  • 必修問題(50問):80%以上の正答(40問以上)
  • 一般・状況設定問題(200問):正答率60〜67%(概ね152〜167点以上

近年は合格基準が厳しくなる傾向があり、ボーダーラインを超えるためには、基礎知識だけでなく応用問題への対応力が求められます。過去4年間のボーダーラインは以下の通りです。

 

試験回 必修問題基準 一般・状況設定問題基準(推定)
第110回(2021年) 40点 約154点
第111回(2022年) 40点 約157点
第112回(2023年) 40点 約160点
第113回(2024年) 40点 約165点

ボーダーラインが年々上昇しており、2025年の試験も同様の傾向が予想されます。十分な演習と過去問対策が不可欠です。

 

看護師国家試験の合格率はなぜ低下している?

近年、看護師国家試験の合格率が低下している理由として、以下の3つが考えられます。

① 必修問題の難化

必修問題は80%以上の正答が求められるため、ここでの失点は合否に直結します。最近は知識だけでなく、「応用力」を問う問題が増加しています。

② 状況設定問題の比重増加

状況設定問題(臨床での対応を問う問題)は、単なる暗記では対応できません。受験生が苦手とする分野でもあり、合格率低下の要因になっています。

③ 採点除外・無効問題の影響

看護師国家試験では、一部の問題が採点除外となるケースがあります。この影響で、自己採点と実際の合否結果が異なることもあります。

 

看護師国家試験が難しい理由


看護師国家資格の取得は難しいと言われる理由は、広範囲に渡る看護の知識を学び、論理的な思考をしなくてはならないためです。

看護師として働くときに求められる、広範囲の知識と論理的な思考について詳しく紹介します。

 

難しい理由①広範囲な知識が求められる

看護師の業務は病気やケガの治療・看護だけではなく、病気やケガの予防や健康管理も担います。

基礎的な看護の知識だけでなく、医学や社会福祉など広い分野の知識を身につけなくてはなりません。

実際に看護師の国家資格では、人体の構造と機能・看護の原則・看護過程・看護技術などの基本的な知識が問われます。

また、健康の増進と生活習慣病・精神疾患、母子保健・老年看護・健康支援や社会保障制度など、医療に関わる広い分野の知識も問われます。

 

難しい理由②論理的思考力が求められる

看護師は、現場で患者の状態を直接見て把握し、適切な看護を提供する仕事です。

そのため、患者などが抱える問題を論理的に考えて、状況にふさわしい答えを導き出す力が必要です。

看護師の国家試験では、現場で想定しうる患者の状態や状況をふまえてどう対処するかを聞く問題が出題されます。

知識を覚えて書くだけの問題ではなく、論理的な思考力が必要です。

問題を解くためにも、日頃から問題文の内容を正しく理解して情報を整理し、筋道を立てて考える練習を重ねましょう。

 

看護師国家試験に合格するために必要なこと


看護師国家試験へ合格するために必要な、3つの取り組みがあります。

確実に合格するには、どれかが欠けることなく、バランスよく学びましょう。

 

看護の基礎知識の習得

看護師国家試験で問われる基礎知識の問題をクリアするために、試験内容である人体の構造と機能・看護の原則・看護過程・看護技術など、最低限学ぶべき知識を習得しましょう。

指定の大学などで何年もかけて看護の知識と技術を学ぶため、学校の授業は最大限に活用します。

講師から専門的な知識を教わって復習をするだけでも、国家試験対策になります。

学校によっては実際に現場で活躍する看護師などを招いて授業するところもあり、国家試験に向けてとりくんだ勉強法を知る機会もあるでしょう。

 

看護師国家試験の過去問をひたすら解く

看護師の国家試験はこれまでに出題された問題に似ているケースが多く、過去問演習をくり返し行うと出題傾向がわかるため有効です。

できるだけ多くの過去問を解いて試験の傾向を把握し、適切な対策を取りましょう。

論理的な思考を見るため、問題文の内容を正しく理解して、解答を導き出すまでの課程を理解することが重要です。

間違えた問題は原因を考え、正しい解答への導き方を学び直し、次に似た問題が出たときに正しく答えられるまで理解しましょう。

過去問を解くうちに苦手分野が浮き彫りになるので、弱点を克服する対策を立ててひとつずつ苦手な部分をなくしていきましょう。

 

看護師国家試験の模擬試験を受験する

看護師の国家試験に備えて模擬試験を受け、本番に近い環境で実力を確かめましょう。

模擬試験の結果をもとに弱点や現在の課題を把握すると、今後の学習に役立ちます。

模擬試験を受けるときは、解答の時間配分や問題を解くペースを意識すると、時間内に解く練習になります。

模試の結果が出たらこれまでの学習内容や方法を振り返り、改善が必要な点を見つけて、より良い学び方へ切り替えましょう。

 

看護師国家試験の合格率を高めるコツ


受験資格を得るために時間をかけて学んだあとは、スムーズに国家試験に合格して、看護師になり活躍しましょう。

看護師国家試験の合格率を高めるコツを3つ紹介するので、理解して実践し少しでも点数をあげましょう。

 

早めに試験対策を始める

看護師国家試験は出題範囲が広いため、早めに試験対策を始めましょう。

対策期間が長いほど余裕を持って学習を進められ、苦手分野の克服に十分な時間を費やせます。

学校などでの授業に追われ、毎日が忙しいため対策を後回しにしがちですが、看護師国家試験対策は短時間でも良いので行いましょう。

 

自分に合った試験の勉強法を見つける

自分に合う勉強法を早く見つけるほど、効率的な勉強ができ、国家試験対策を余裕を持って行えます。

自分に向いている勉強方法を見つけるにはいくつか試すことがおすすめです。

どのような勉強法があるか迷うときは、以下の方法に挑戦してみましょう。

・学校などで使ったテキストや問題集をくり返し解く

・看護師国家試験対策講座を受ける

・グループ勉強や自習室で学習する

 

試験に対するモチベーションを維持する

看護師国家試験の受験資格を得るために長い期間勉強し続け、試験で余裕を持って解答するためには、学ぶモチベーションを維持しましょう。

一時的にやる気が出て頑張ったとしても、出題範囲が広いためカバーしきれないので、長期間やる気をキープし続けることが必要です。

どのようにモチベーションを保てば良いか分からないときは、次の3つの方法を参考にしましょう。

・具体的な目標を立て、達成感を味わう

・合格者の体験談や成功例を参考にする

・仲間や家族のサポートを受ける

 

難しい看護師国家試験は乗り越えられる壁


看護師国家試験は多くの方にとって大きな壁となる試験ですが、合格すれば医療現場で活躍する看護師としての第一歩を踏み出せます。

その後のキャリア選択では、多くの方が病院やクリニックに就職しますが、それ以外にも幅広い選択肢があります。

 

看護師資格取得後の就職先

看護師国家資格を取得した後、一般的に就職先として病院やクリニックを選ぶ方が多いです。他にも訪問看護ステーション、介護施設、企業の産業看護師、学校の保健室、さらには海外での医療活動など、看護師にはさまざまな就職先が考えられます。自分のスキルや希望する働き方に応じた職場を見つけることで、より充実したキャリアを築けるでしょう。

 

看護師になった後、就職先が自分に合わない時もある


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看護師国家試験の出題範囲は幅広く、知識と論理的な思考力に加えて、現場で必要な応用力が求められる内容です。

受験資格を得るために何年も学校などで学ぶ必要のある難しい試験ですが、しっかりと対策し継続して努力すれば合格を期待できます。

国家試験に合格し看護師として現場に立てば、人々の健康を支えて社会貢献ができる、やりがいある仕事です。

前向きな気持ちで合格を目指して取り組みましょう。

無事に看護師となった後は終わりではなく、そこからがスタートです。

様々な悩みや課題も出てくるかと思います。

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監修者プロフィール

東海林 さおり(看護師) 株式会社アクタガワ 看護師スーパーバイザー

東海林 さおり(看護師) イメージ

看護師資格修得後、病棟勤務・透析クリニック・精神科で『患者さん一人ひとりに寄り添う看護』の実践を心掛けてきた。また看護師長の経験を活かし現在はナーススーパーバイザーとして看護師からの相談や調整などの看護管理に取り組んでいる。

 


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