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はじめに
看護師になるには、知識やスキルが一定の水準以上にあるかを確かめる、国家試験を受けて合格することが必要です。
看護師の国家試験は難しいと言われていますが、その理由を知って対策を行えば、合格の可能性はアップします。
この記事ではなぜ看護師の国家試験が難しいのかを、試験の概要や合格率の理由、試験を乗り切るための具体的な内容とコツを紹介します。
看護師を目指す方が確実に試験をクリアするために、役立つ情報をまとめました。
看護師国家試験の概要と合格率
看護師の国家試験は年に一度、保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)第18条の規定にもとづいて実施されます。
会場は東京・大阪・福岡など全国12都道府県で、2月中旬の日曜日に午前の部と午後の部に分かれ、合計5時間20分の試験です。
その年の日程は厚生労働省のホームページに発表があり、試験結果は3月下旬頃に、同じく厚生省の公式サイト内の資格・試験情報のページに受験地と受験番号で合格発表が出ます。
看護師国家試験とは
看護師にふさわしい一定水準の知識と技術があるかを問う試験であり、合格すると看護師として働く資格を得ます。
看護師には病気やケガの治療・看護以外にも、予防や健康管理まであらゆる業務を扱うため、必要な知識・スキルの内容は幅広いものが必要です。
従って看護師の国家試験では、基礎的な看護の知識を初めとして医学や社会福祉などの知識まで求められます。
受験資格
看護師国家試験の受験資格は、文部科学省が指定した看護学校を卒業した者などに与えられます。
例えば高校を卒業後に看護師国家資格の取得を目指すには、
・指定の看護大学へ4年間通い、必要な学科を履修
・指定の看護師学校または短期大学へ3年間通い、必要な学科を履修
という方法があります。
その他にも、
・都道府県知事の指定する看護師養成所を卒業
・5年一貫看護師養成課程校を卒業
という方法もあります。
最短で看護師の国家試験受験資格が欲しい場合は、4つめの5年一貫看護師養成課程校を卒業する方法がおすすめです。
高校3年に看護学科2年が加わっており、年齢的に最も早く看護師になれるルートです。
試験内容
看護師の国家試験の試験内容は、
・必修問題50問
・一般問題130問
・状況設定問題60問
以上の合計240問が、これまでに学んだ看護に関する内容から出題されます。
一部の科目に偏らずまんべんなく出るため、試験に向けて看護学校で学んだ内容を勉強し続けましょう。
合格率
看護師国家資格の合格率は、過去10年間を平均すると約90%と、比較的高い数字が出ています。
合格率だけでは合格しやすい国家資格に見えますが、受験資格をクリアするために何年もかけて指定の学校などへ通う必要があり、簡単に取れる国家資格とは言えません。
看護師国家試験が難しい理由
看護師国家資格の取得は難しいと言われる理由は、広範囲に渡る看護の知識を学び、論理的な思考をしなくてはならないためです。
看護師として働くときに求められる、広範囲の知識と論理的な思考について詳しく紹介します。
広範囲な知識が求められる
看護師の業務は病気やケガの治療・看護だけではなく、病気やケガの予防や健康管理も担います。
基礎的な看護の知識だけでなく、医学や社会福祉など広い分野の知識を身につけなくてはなりません。
実際に看護師の国家資格では、人体の構造と機能・看護の原則・看護過程・看護技術などの基本的な知識が問われます。
また、健康の増進と生活習慣病・精神疾患、母子保健・老年看護・健康支援や社会保障制度など、医療に関わる広い分野の知識も問われます。
論理的思考力が求められる
看護師は、現場で患者の状態を直接見て把握し、適切な看護を提供する仕事です。
そのため、患者などが抱える問題を論理的に考えて、状況にふさわしい答えを導き出す力が必要です。
看護師の国家試験では、現場で想定しうる患者の状態や状況をふまえてどう対処するかを聞く問題が出題されます。
知識を覚えて書くだけの問題ではなく、論理的な思考力が必要です。
問題を解くためにも、日頃から問題文の内容を正しく理解して情報を整理し、筋道を立てて考える練習を重ねましょう。
看護師国家試験に合格するために必要なこと
看護師国家試験へ合格するために必要な、3つの取り組みがあります。
確実に合格するには、どれかが欠けることなく、バランスよく学びましょう。
基礎知識の習得
看護師国家試験で問われる基礎知識の問題をクリアするために、試験内容である人体の構造と機能・看護の原則・看護過程・看護技術など、最低限学ぶべき知識を習得しましょう。
指定の大学などで何年もかけて看護の知識と技術を学ぶため、学校の授業は最大限に活用します。
講師から専門的な知識を教わって復習をするだけでも、国家試験対策になります。
学校によっては実際に現場で活躍する看護師などを招いて授業するところもあり、国家試験に向けてとりくんだ勉強法を知る機会もあるでしょう。
過去問演習
看護師の国家試験はこれまでに出題された問題に似ているケースが多く、過去問演習をくり返し行うと出題傾向がわかるため有効です。
できるだけ多くの過去問を解いて試験の傾向を把握し、適切な対策を取りましょう。
論理的な思考を見るため、問題文の内容を正しく理解して、解答を導き出すまでの課程を理解することが重要です。
間違えた問題は原因を考え、正しい解答への導き方を学び直し、次に似た問題が出たときに正しく答えられるまで理解しましょう。
過去問を解くうちに苦手分野が浮き彫りになるので、弱点を克服する対策を立ててひとつずつ苦手な部分をなくしていきましょう。
模擬試験
看護師の国家試験に備えて模擬試験を受け、本番に近い環境で実力を確かめましょう。
模擬試験の結果をもとに弱点や現在の課題を把握すると、今後の学習に役立ちます。
模擬試験を受けるときは、解答の時間配分や問題を解くペースを意識すると、時間内に解く練習になります。
模試の結果が出たらこれまでの学習内容や方法を振り返り、改善が必要な点を見つけて、より良い学び方へ切り替えましょう。
看護師国家試験の合格率を上げるコツ
受験資格を得るために時間をかけて学んだあとは、スムーズに国家試験に合格して、看護師になり活躍しましょう。
看護師国家試験の合格率を高めるコツを3つ紹介するので、理解して実践し少しでも点数をあげましょう。
早めに対策を始める
看護師国家試験は出題範囲が広いため、早めに試験対策を始めましょう。
対策期間が長いほど余裕を持って学習を進められ、苦手分野の克服に十分な時間を費やせます。
学校などでの授業に追われ、毎日が忙しいため対策を後回しにしがちですが、看護師国家試験対策は短時間でも良いので行いましょう。
自分に合った勉強法を見つける
自分に合う勉強法を早く見つけるほど、効率的な勉強ができ、国家試験対策を余裕を持って行えます。
自分に向いている勉強方法を見つけるにはいくつか試すことがおすすめです。
どのような勉強法があるか迷うときは、以下の方法に挑戦してみましょう。
・学校などで使ったテキストや問題集をくり返し解く
・看護師国家試験対策講座を受ける
・グループ勉強や自習室で学習する
モチベーションを維持する
看護師国家試験の受験資格を得るために長い期間勉強し続け、試験で余裕を持って解答するためには、学ぶモチベーションを維持しましょう。
一時的にやる気が出て頑張ったとしても、出題範囲が広いためカバーしきれないので、長期間やる気をキープし続けることが必要です。
どのようにモチベーションを保てば良いか分からないときは、次の3つの方法を参考にしましょう。
・具体的な目標を立て、達成感を味わう
・合格者の体験談や成功例を参考にする
・仲間や家族のサポートを受ける
転職エージェントの利用
看護師国家資格を取得したあとは、病院やクリニックへ就職するケースが多いですが、その他にも就職先があります。
働き方や労働環境などの希望条件に合う就職先が、思うように見つからず悩んだときは、転職エージェントへ相談することもひとつの方法です。
転職エージェントは看護師の就職に関する情報を豊富に持つ、転職・就職のプロなので、あなたの希望する働き方の条件や目指すキャリアプランに合う求人情報を見つけて提供してくれます。
出した希望条件に合う職場以外でも、あなたが働きやすそうな求人があればあわせて提案するため、思いつかなかった好条件の職場と出会う可能性があります。
看護師として就職したあと、新たな資格を取得してキャリアアップや収入アップを目指したいときも、転職エージェントは最適な職場を見つけるサポートが可能です。
転職エージェントは看護師の働きやすい職場を見つけるのプロなので、好条件の転職や就職を希望するときは早めに相談しましょう。
地元静岡での転職に強い転職エージェント「アクタガワHRM」は、静岡県で20年以上の実績があり、各種アドバイスや求人や職場の情報も豊富です。
まとめ
看護師国家試験の出題範囲は幅広く、知識と論理的な思考力に加えて、現場で必要な応用力が求められる内容です。
受験資格を得るために何年も学校などで学ぶ必要のある難しい試験ですが、しっかりと対策し継続して努力すれば合格を期待できます。
国家試験に合格し看護師として現場に立てば、人々の健康を支えて社会貢献ができる、やりがいある仕事です。
前向きな気持ちで合格を目指して取り組みましょう。