はじめに
こなさなければならない業務が多く、精神的にも負担の大きい看護師の仕事。
続けていくのが困難になれば、退職を考えるケースも少なくないものです。
看護師はどういった理由で退職を考えるのでしょうか?看護師の主な退職理由をランキング形式で紹介します。
また、退職する際はできるだけ円満に職場を去りたいものです。
退職を決めた後の上司への伝え方や、転職する際面接での退職理由をどう伝えるか?
効果的な伝え方についてもお伝えします。
看護師の退職理由ランキングTOP10
看護師が退職する理由は何か?どのような理由が多いのか?
辞める理由ランキングTOP10を紹介します。
厚生労働省が公表した『看護職員就業状況等実態調査』では、次のような結果が出ています。
順位 | 退職理由 | 割合(%) |
1位 | 出産・育児のため | 22.1 |
2位 | 結婚のため | 17.7 |
3位 | 他施設への興味 | 15.1 |
4位 | 人間関係がよくないから | 12.8 |
5位 | 超過勤務が多いため | 10.5 |
6位 | 通勤が困難なため | 10.4 |
7位 | 休暇がとれない・とりづらいため | 10.3 |
8位 | 夜勤の負担が大きいため | 9.7 |
9位 | 責任の重さ・医療事故への不安があるため | 9.6 |
10位 | 本人の健康問題のため | 8.6 |
それぞれの退職理由について見ていきましょう。
出産・育児のため
看護師の仕事は、「夜勤があり生活が不規則」「患者の命にかかわる業務でプレッシャーが大きい」など、身体的にも精神的にもハードです。
育児との両立は難しいと考える人は多いようで、看護師への復帰を断念するようです。
結婚のため
結婚をしたらパートナーとの時間を大切にしたいと考えるのは自然なことです。
夜勤や長時間の残業があると、結婚生活が成り立ちにくいこともあるでしょう。
そのため、結婚をきっかけに退職を考える看護師は少なくありません。
他施設への興味
看護師の知識と技術、経験は病院だけで活かされるものではありません。
看護師が活躍できる職場も増えています。
キャリアアップや生活環境の変化により、他施設に興味を持つことがきっかけで転職を検討するケースも多いでしょう。
人間関係がよくないから
どのような職場でも、人間関係が原因で退職をするケースは少なくありません。
看護師は患者さんだけでなく、そのご家族とのコミュニケーションも重要です。
さらに医師や同僚看護師、院内・外の他職種スタッフと関わりながら仕事をしていくうええで、人間関係が良好でないと精神的負担が大きくなります。
結果、退職につながりやすくなるということでしょう。
超過勤務が多いため
看護師は業務の多さ、急患などの突発的な対応などで残業も多いものです。
さらに不規則な勤務形態や夜勤などで、生活リズムが崩れやすく体調にも悪影響を及ぼすこともあります。
超過勤務は退職を考える要因の一つとなります。
通勤が困難なため
夜勤もある看護師は、住まいが遠いと体力的にもつらいものです。
結婚して勤務先から離れた場所に住むことになったり、パートナーの転勤などで引っ越しをしなければならなくなったり、通勤が難しくなった場合に退職を考えることもあるようです。
休暇がとれない・とりづらいため
人手不足だと休みもなかなかとりづらいものです。
仕事の責任も重く、自分勝手に休暇を取るわけにもいかず、疲労を溜めてしまうこともあるでしょう。
夜勤の負担が大きいため
病院では夜勤があり体力的・身体的負担も大きくなります。
夜勤のない職場や、夜勤が比較的楽な介護施設などへの転職を考えるケースも少なくありません。
責任の重さ・医療事故への不安があるため
患者の命を預かる看護師は責任の重さにプレッシャーを感じることも多く、ストレスを貯めやすい傾向にあります。
命を救う仕事はやりがいも大きいものですが、責任の重さに耐えられなくなることも少なくないでしょう。
本人の健康問題のため
本人の体がもたなくなる、というのも退職理由の一つです。
看護師の仕事は体力を消耗しやすく、風邪をひきやすい、腰痛になりやすいなどといったことも少なくありません。
さらに責任の重さが精神面に大きく影響することもあり、心と体の健康にトラブルが生じてしまうこともあります。
看護師の今の職場への退職理由の伝え方
どのような退職理由であっても、円満に退職をすることが必要でしょう。
退職の意向を職場に伝える際の注意点や、心掛けておきたい点について解説します。
退職の意思は期間的に余裕を持って
退職の意思を伝える際は、辞めたい日までの時間に余裕を持たせるようにしましょう。
民法では退職日の2週間前までに伝えることになっていますが、2週間後には出社しません、という状況は現実的ではありません。
職場にできるだけ影響を与えないよう、早めに退職の意思を伝えましょう。
ほとんどの場合、就業規則に退職の意思を伝える時期についても定められていますので、確認してみてください。
ネガティブな理由でもポジティブな内容にする
職場環境が悪い、残業が多いなどネガティブな理由で退職する場合は伝え方に配慮しましょう。
ネガティブな理由をそのまま伝えると、不平不満や勤務先の悪口になってしまい悪い印象が残ります。
円満退職を目指すなら、ネガティブな退職理由でもポジティブな表現に言い換えましょう。
嘘の退職理由はNG
嘘をつくのはよくありません。
嘘は発言に一貫性がなくなったり、後になって嘘がバレて転職先での立場が悪くなったりする可能性もあります。
言いにくいことがあっても後で苦労をしないよう、嘘はつかないようにしましょう。
看護師の転職面接時での退職理由の伝え方
転職の面接時には、志望動機や職務経歴のほか、退職理由も必ずといっていいほど聞かれます。
ネガティブな退職理由でも、言い方を変えることで面接でよい印象につながるものです。
転職理由と志望動機に一貫性を持たせる
前の職場を退職した理由は、転職先の志望動機にもつながるものではないでしょうか。
前の職場では教育制度が整っていなかった場合、転職先では目的に合ったキャリアアップができる、超過勤務や業務が忙しすぎた場合は、患者さん一人ひとりとじっくり向き合った看護がしたい、などといった表現ができます。
退職理由をポジティブな表現にすることで、前向きな志望動機となります。
ポジティブな内容にする
人間関係が悪かった、残業が多くて大変だった、などネガティブな理由はよい印象を与えません。
人間関係を構築できない人なのでは?仕事をしたくないのかも?と思われてしまう可能性もあります。
前向きに考えている印象を与えられるよう、ポジティブな内容にしましょう。
前職の不満点は口にしない
退職理由が給料が低い、休みが取れないなど不満を抱えたことであっても、面接で愚痴や不満を言わないようにしましょう。
不平不満や愚痴を言ってしまうと、忍耐力に欠けているのでは?愚痴が多い人なのかも?同じ理由で辞めてしまうのでは?などといった、悪い印象を持たれてしまうかもしれないので注意しましょう。
転職エージェントの利用
転職する際は、転職エージェントに相談するのもおすすめです。
転職エージェントなら、面接の際の注意点などもアドバイスが可能です。
もちろん、退職理由を踏まえ、どのような転職先がよいかについても相談にのります。
転職エージェントでは転職希望者の要望をじっくり聞き、希望条件やキャリアプランに合った求人情報を提供します。
給与面や待遇面の要望があるなら、きちんとそれも伝えることが大切です
転職エージェントが転職希望者の望みに適した職場探しをしっかりサポートをします。
地元の転職エージェントのアクタガワHRMは、静岡県で20年以上の実績があります。
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まとめ
看護師の仕事は、多くの患者さんの命を救うことができる、やりがいの大きい仕事です。
しかしその分、責任が重く、体力的にも精神的にも負担が大きくなりやすいのも現実です。
もし、現在の職場で悩みを抱えているなら、転職という選択肢も視野に今後のキャリアプランを考えてみてはいかがでしょうか。