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はじめに
看護師の給料は、働く場所や、その人の経験によって大きく変わります。
高い給料を目指すなら、現状の把握と、現状を脱するコツを知らなければなりません。
この記事では、看護師の平均年収の具体的なデータを取り上げながら、看護師が高い給料を目指すためのポイントを詳しく解説します。
現在働く環境が自分にとって適切なのかどうかや、新たな一歩を踏み出す必要があるのか、この記事を通して判断材料に使ってみてください。
看護師の給料は高い？
看護師は専門職のため、他の職種と比べて給料が高い水準にあります。
しかし、働く環境や本人の経験によって大きく異なるため、具体的な数値を確認しておくと良いでしょう。
ここでは、看護師の平均年収と、都道府県別の給料の違いを解説します。
看護師の平均年収は？
令和5年賃金構造基本統計調査によると、看護師の全国平均の月額給与（きまって支給する現金給与額）は352,100円であり、年収は508.2万円であるとされています。
また、国税庁が公開する平成9年の全業種の平均給与は467万円となっているため、看護師の給与は高い水準だと言えるでしょう。
ただし、施設の規模によって看護師の給与額に違いがあるため、注意が必要です。
10～99人の従業員がいる施設では給与額が452.7万円であるのに対し、1,000人以上の従業員がいる施設では給与額が557.1万円となっており、規模が大きい施設ほど給与額が高い状況にあります。
規模が小さい施設で働く看護師の給与額452.7万円は、全業種の平均給与の467万円より低くなっており、看護師が高い給料を求めるなら施設の規模に注意する必要があると言えます。
看護師の給料は都道府県によって差がある？
看護師の年収は、働いている地域によっても違いがあります。
同じく令和5年賃金構造基本統計調査によると、静岡県では月額給与（きまって支給する現金給与額）は387,600円で、年収は545.1万円だとあります。
看護師の全国平均年収は508.2万円のため、静岡県の平均年収545.1万円のほうが高い状況です。
給料の高い職場を選ぶ際には、働く地域にも影響があると言えます。
静岡県のように全国平均より高い地域では、給料の高い職場が見つかりやすいでしょう。
看護師の給料が高い理由
看護師の給料が高い理由は、専門性の高さ・責任の高さ・手当の豊富さが挙げられます。
他の業種と比べて看護師は誰でもなれるわけでなく、なっても仕事の難しさがあり、夜勤手当などで給料が高くなる理由があるため、以下で詳しく解説します。
専門性が高いから
看護師は国家資格を保有する専門性の高い職業です。
国家資格とは、国の法律でその能力を認められた資格であり、誰でもなれるわけではないため、高い地位が保証されています。
同じ国家資格を保有する医師や弁護士と同じように、看護師も高い専門性が認められており、その結果給料が高くなります。
看護師の専門性の高さとは、患者の状態を正確に把握し、適切なケアのための高度な専門知識や技術を保有するという意味です。
人の命を守る職業であるため、何年もかけて知識を習得し、資格取得を目指さなければならず、看護師の資格がある者は専門職として認められています。
責任が大きい仕事だから
看護師は、人の命を守る責任の高さから、高い給料の水準となっています。
たとえば、医療事故を防ぐため、看護師は細かい部分まで気を遣う必要があります。
看護師の仕事は精神的な負担が大きくなっていますが、看護師がいなければ医療は成り立たないため、責任の大きさに応じた給料が反映されているというわけです。
また、看護師の仕事は、患者だけでなく医師や患者の家族とのやり取りも必要で、幅広い対応が必要な分、それに見合った給料が反映されています。
手当が豊富だから
看護師の給料が高い理由のひとつに、夜間手当の高さが挙げられます。
1回の夜勤ごとに手当が付くため、日勤のみの看護師と比べて、夜勤に入る看護師は給料が高くなります。
また、看護師がもらえる手当は、種類が豊富です。
該当する項目が多ければ多いほど、結果的にもらえる給料の額が高くなります。
資格手当・役職手当のように一部の看護師だけがもらえる手当だけでなく、休日手当やオンコール手当・危険手当など該当する看護師の多くがもらえる手当もあります。
看護師の給料が高い職場とは
看護師の給料が高い職場には、規模の大きい病院・夜勤手当が高い職場・美容クリニック・専門性の高い仕事があります。
それぞれの給料が高い理由と、どのような人におすすめなのかを以下で詳しく解説します。
規模が大きな病院
規模が大きい病院では、患者数が多いため人材を多く必要とし、求職者に対しより魅力的なアピールが必要でしょう。
その結果、福利厚生を充実させたり研修制度を設けたり、給料を高くしたりする傾向があるため、給料の高い職場を求める看護師におすすめです。
また、規模の大きい病院では、働きやすさに配慮した施設も多くあります。
規模の大きい病院は、公立病院・大学病院・民間のグループ病院などです。
病床数が多い病院で比較しながら、高い給料の病院を見つけると良いでしょう。
夜勤手当が高い職場
夜勤に入ることを前提として、高い給料の職場を探すときは、夜勤手当の高さや、夜勤の頻度の高さで比較すると良いでしょう。
2020年病院看護実態調査によると、2交代制勤務と3交代制勤務における夜勤手当は以下のとおりです。
・2交代制の夜勤：11,286 円
・3交代制の準夜勤：4,154 円
・3交代制の深夜勤：5,122 円
2交代制の夜勤とは、たとえば午前8時から午後5時までの日勤と、午後4時30分から午前9時までの夜勤で交代する働き方のことです。
日勤は8時間勤務ですが、夜勤は休憩2～3時間を含めて16時間勤務となります。
一方で、3交代制は8時間勤務ごとで、準夜勤と夜勤があります。
より高い夜勤手当を求めるときは、夜勤で1万円以上もらえる2交代制の病院がおすすめです。
美容クリニック
美容クリニックは自由診療に対応しており、病院よりも高い給料になる傾向があります。
自由診療とは、保険診療の対象外となる治療です。
患者が治療費の全額を負担しており、診療範囲が幅広くなるため、病院の利益が高くなります。
結果として、看護師の給料も高くなるという傾向があります。
また、美容クリニックによっては、インセンティブ制度を採用する場合があるでしょう。
たとえば、高額な化粧品を買ってくれた場合や、ノルマを達成した場合などに、基本給とは別に手当を支給しており、業績を上げれば上げるほど高収入になる仕組みです。
高収入を目指すなら、インセンティブ制度を採用する美容クリニックを狙ってみても良いでしょう。
専門性の高い仕事をする職場
専門性の高い仕事をする職場では、技術や経験が豊富な看護師を求めており、給料が高くなる傾向があります。
専門性の高い仕事とは、たとえば、救急救命病棟（ER）や集中治療室（ICU）などです。
特に、夜勤がある場合は、給料水準が高くなる傾向があります。
救急救命病棟では、幅広い診療科の患者を看る理由から、知識の高さが求められます。
集中治療室でも同様に幅広い知識が求められるため、病棟での経験が豊富な看護師は高収入を求めて、専門性の高い仕事を選んでみても良いでしょう。
看護師の給料アップを目指すには
看護師が給料アップを目指す対策は、複数あります。
資格取得・役職を目指す・夜勤を増やす・ダブルワーク・転職などがあるため、それぞれの特徴を以下で詳しく解説します。
資格を取得する
資格を取得すると、高い技術力を証明できるため、給料アップが期待できるでしょう。
医療機関によっては、資格保有者に手当が付くケースがあります。
給料アップにおすすめの資格は、専門看護師や特定認定看護師などの資格です。
どちらも教育機関に通う必要があるため、時間もお金もかかりますが、医療機関によっては資格取得の補助を行っているところもあるため、費用の削減は可能です。
ただし、すべての職場で資格手当が付くわけではないため、働く職場で資格に対する手当が付くか確認しましょう。
特に、認知症や脳卒中の分野では資格を取得している専門の看護師が求められる傾向があるため、資格取得はおすすめです。
役職を目指す
看護師が給料アップを目指すなら、主任や師長などの役職を目指すのも良いでしょう。
役職がある立場は、責任が重くなるため、給料水準が高くなる傾向があります。
看護主任は、現場で上位に当たる役職です。
さらに現場をまとめる看護部長や、看護部長との連携役となる師長の役職もあります。
役職がある立場に向いている人は、リーダーシップがあり、経験豊富な人です。
現場で医療に関わる機会は少なくなりますが、コミュニケーション能力が高い人が給料アップを目指す場合におすすめします。
夜勤の回数を増やす
日勤と比べて夜勤の手当が高いため、夜勤の回数を増やすことで、給料アップにつながります。
ただし、夜勤は体力的な負担が大きいことは考慮が必要です。
年齢的に無理ができないと感じるときは、8時間勤務になる3交代制の準夜勤や夜勤を担当すると良いでしょう。
夜勤が多いのは、救急病棟や大規模な病院などです。
病床数が多い大規模の病院ほど、夜勤手当も高くなる傾向があります。
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ダブルワークをする
看護師が給料アップを目指すなら、ダブルワークをする方法もあります。
たとえば、時間や場所に縛られずに働ける訪問看護なら、ダブルワークも可能です。
訪問看護は自宅から直接現場に行ける職場もあるため、隙間時間で働きたい人や、職場の人間関係のわずらわしさを避けたい人にも向いています。
また、ほかにも夜勤バイト・検診ナース・ツアーナース・イベントナースなど単発で入れる看護師の仕事もダブルワークがしやすくなっています。
日勤で働く看護師がダブルワークをするなら夜勤バイトがおすすめで、簡単な仕事をしたいときは検診ナース・ツアーナース・イベントナースなど精神的に楽な仕事を選ぶと良いでしょう。
[link-job単発の看護求人情報特集 こだわり条件:単発]
転職をする
看護師が給料アップを目指すなら、転職も考慮してみましょう。
今より高い給料水準の職場に転職することで、給料アップが可能です。
現在働いている職場で給料アップが見込めないときは、新たな職場を探すと良いでしょう。
転職で給料アップを目指すときには、給与の内訳を確認してください。
提示されている給料の額には、手当が含まれているのか、賞与はあるのか比較することで、今より高い給料の職場を探すことができます。
また、今より高い給料にならない職場でも、交渉次第で給料アップが叶う場合があるため、ぜひチャレンジしてみてください。
転職エージェントを活用する
どの選択肢が自分にとって適切なのか迷うときは、転職エージェントの活用もひとつの方法です。
転職エージェントは、希望の給料に合った求人情報を紹介してくれます。
さらに、希望の給料や就業条件について代わりに交渉してくれるため、気になる職場で給料アップを目指したいときにも、転職エージェントの活用はおすすめです。
また、転職エージェントでは、転職のアドバイスやキャリアプランの相談など、転職活動全般に対するサポートに対応しています。
年齢的な悩みを抱える看護師や、今後の看護師の働き方について悩みがある人の相談先としても活用可能です。
地元の転職エージェントのアクタガワHRMなら、静岡県で20年以上の実績があります。
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まとめ
看護師は、他の職業と比べて高い給料となりやすいのが特徴です。
しかし、働く条件によっても左右されるため、高い給料の職場を求めるなら、自身のスキルや知識を高めてみると良いでしょう。
この記事を通して、看護師の給料が高い理由についての知識を深めていただき、将来に向けた前向きなステップを踏み出すきっかけとなれば幸いです。
年齢的にこれからの働き方に悩んでいる看護師や、給料を上げるための職場を探している看護師が、自分にピッタリの働き方を見つけるため、この記事の内容を参考にしてください。
