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はじめに
近年、ダブルワークで収入を増やしている方は少なくありません。
看護師の世界でも、ダブルワークをする方は増えています。
ダブルワークは経済的に潤うだけでなく、スキルアップやキャリアチェンジにつながったり、本来の仕事以外で興味のあることができたり、さまざまなメリットがあるものです。
そうは言ってもダブルワークをしたくてもできない、と思っている方も多いでしょう。
看護師の仕事は責任感が重いうえに重労働です。
毎日忙しく、精神的にも、体力的にも疲れる仕事であり、本来の仕事以外に働くのはハードルが高いと感じるのは当然です。
しかし、注意点を踏まえ計画的に取り組むことで看護師であってもダブルワークを実現することができます。
看護師のダブルワークとは
ダブルワークとは本来の仕事以外にもう1つ仕事を持ち、2つの仕事を掛け持ちする働き方を指します。
以前は、正社員はアルバイトをしてはいけないと言っていた企業も、働き方改革などにより副業を許可する企業が増えています。
本業の後、平日仕事をしたり、休日だけ仕事をしたり、または在宅でできる仕事を探したり、働き方や職種はそれぞれです。
看護師の場合は夜勤が多く勤務時間が不規則である分、休日もしっかり確保できることもあり、空き時間に副業(ダブルワーク)をして、時間を有効に使っている方が少なくありません。
看護師がダブルワークをする理由
ダブルワークをする理由は収入アップのためだけではありません。
看護師ならではの活用方法があることも。
看護師がダブルワークをする理由について解説します。
収入アップのため
理由の一つは収入アップのためです。
野菜をはじめお菓子や乳製品などの食料品、ガスや電気料金、さらには教育費などさまざまなものが値上がりをしている中、家計が苦しくなってしまうケースが増えています。
将来を見据えた貯蓄もしたいと考えれば、お金は必要です。
ギリギリの生活をしていれば貯金はできません。
病気やケガで入院したり、治療費がかかったりすれば、お金がないと困ってしまいます。
余裕のない生活は精神的にも苦しいものですが、ダブルワークをすれば収入が増え精神的ゆとりも生まれるだけでなく、生活の質を向上させることも可能です。
空き時間の活用のため
空き時間の有効活用ができるという点も理由の一つです。
夜勤などを含めシフト勤務の看護師は、比較的まとまった時間を取れることがあります。
また、不定期であることから家族や友人と出かける事が難しかったりすることもあるでしょう。
その場合、時間が空いてしまうことはよくあるものです。
空いた時間をのんびり過ごすのもよいですが、仕事をすれば収入につながったり、スキルアップをしたりするなど有効活用できるため、ダブルワークをするケースもあります。
スキルアップのため
ダブルワークは選択する仕事によって、スキルアップにつながります。
医療の世界は次々と新しい治療法が採用され、看護師はそれに伴うケアに関して常に勉強をしていかなければなりません。
勉強方法はさまざまですが、異なる医療機関や専門分野で仕事をすれば、効率的に正しい知識や技術を勉強できます。
視野も広がり、今の仕事に役立たせることもできるでしょう。
いろいろな仕事を経験したいため
看護師以外の仕事をすれば、さまざまな経験をすることができます。
単純に異なる分野の仕事が楽しいと感じることもあれば、いろいろな経験が看護師の仕事に役立つこともあるでしょう。
看護師以外の仕事をすることで、自分の違った才能を発見することもあるかもしれません。
気分転換になることで、さらに本業へのやる気が芽生えることもあります。
看護師がダブルワークするメリット・デメリット
収入アップやスキルアップなど、看護師のダブルワークはメリットも多いものです。
しかし体力的に負担が生じることや、時間管理をしなければならないなど、デメリットもあります。
ダブルワークのメリットとデメリットを把握しておきましょう。
メリット①収入を増やせる
前項でも述べましたが、ダブルワークは収入が増えます。
看護師としてダブルワークをする場合、高時給だったり短時間や夜勤など働きやすい時間帯の仕事を見つけやすいのもメリットです。
収入が増えれば貯金に回せたり、趣味に使えるお金を増やせたり、生活を豊かにすることも可能です。
家計のやりくりも楽になります。
精神的に余裕ができるのもメリットの一つでしょう。
メリット②新たな経験やスキルアップ
看護師以外の仕事や現在とは違った仕事をするなど、新しい分野の仕事をしたり異なる環境で働くことはスキルアップにつながります。
初めての経験をいろいろすることで視野が広がる、より柔軟な考え方ができるようになるなど自分の成長にもつながります。
さらに、キャリアの幅を広げたり、新しい興味を抱いたり、将来のキャリアプランを明確にすることもできるでしょう。
デメリット①休暇が取りにくい
今まで休んでいた時間に仕事をすることになるため、体力的・精神的負担が大きくなります。
特に体調管理が難しい夜勤があるときは要注意です。
睡眠が十分にとれなかったり、疲労が蓄積したりすると本業に影響する可能性もあります。
集中力が必要なシーンも多い看護師は、睡眠不足で仕事に集中できないとなれば患者さんに迷惑をかけることもあるでしょう。
仕事が増えても休息はしっかり取れるようにしたり、無理をしない範囲でダブルワークをしたりするなど、体調管理はしっかりすることが必要です。
デメリット②時間管理の難しさ
本業はもちろん、副業のスケジュール調整が必要です。
疲れているからと勤務を代わってもらったり、家事ができないからと家族に手伝ってもらったりすることが続くのは避けたいものです。
周囲がある程度協力してくれることはあるかもしれませんが、ダブルワークをしているからと、仕事仲間や家族に甘えてばかりいるわけにもいかないでしょう。
家事を効率的にこなす工夫をしたり、体力的にも精神的にも無理せず働ける時間を設定したり、時間管理をしっかり行いましょう。
また、プライベートの時間が減ってしまう可能性は高いです。
その点も踏まえて、ダブルワークをする時間を考慮して仕事を探しましょう。
ダブルワークをする際の注意点
看護師がダブルワークをする際、注意したい点があります。
ダブルワークはメリットも多いものですが、いくつかの課題もあるからです。
ダブルワークを成功させるためにも、次のような重要な注意点を理解しておきましょう。
公立・国立病院勤務の看護師はダブルワーク禁止
原則、公務員の副業は法律で禁止されています。
そのため、公立・国立病院勤務の看護師はダブルワーク・副業を行うことはできません。
黙っていればわからないのでは?と安易に考えるのはいけません。
副業をしている姿を誰かに見られたり、うっかり職場で話をしてしまったりすることがないとは言えません。
公務員の立場である看護師が無許可でダブルワーク・副業を行うのは法律違反です。
もし、ダブルワーク・副業を行っていることが発覚した場合、「懲戒処分」となる可能性もあるので注意しましょう。
現職の就業規則をよく確認する
私立病院や他の施設など、公務員以外の勤務先だったとしても、ダブルワークを禁止している場合があるので、現職の就業規則の確認が必要です。
就業規則や雇用契約に副業に関する記載がなくても、ダブルワークをする前に上司に相談することをすすめします。
規則でダブルワークを禁止していなくても、職場によってはあまり歓迎されない場合があります。
ダブルワークは疲労を蓄積させる、外部に漏洩させてはいけない情報があるなど不安要素があるためです。
ダブルワークをする際には、一度上司に確認をしてから始めましょう。
確定申告が必要になることも
ダブルワークでも所得が20万円を超えた場合、年度末(翌年3月15日まで)に確定申告が必要になります。
本業では勤務先で確定申告をしてくれていますが、それとは別に個人で確定申告をする必要があります。
確定申告をすることできちんと所得税と住民税を納めることになります。
その際、住民税を自分で納める場合は、確定申告の際「住民税に関する事項」で「自分で納付」を選択するとよいでしょう。
看護師におススメのダブルワーク
専門性の高い知識とスキルを持つ看護師は、さまざまな分野で活躍することが可能です。
どのような仕事がよいか選ぶ際には、看護師の経験を活かせるものがおすすめです。
本業の看護師としてのスキルアップにもつながるでしょう。
看護師におすすめのダブルワークには、次のようなものがあります。
夜勤専従看護師
おすすめの一つが、夜勤専門看護師です。
夜勤専従看護師なら、スケジュールを立てやすく本業との両立もしやすいでしょう。
休日を有効活用できるのもメリットです。
夜勤手当もあり給与が高めなのもおすすめの理由です。
稼働日数が少なくても効率よく収入を得ることができます。
勤務先やスタッフの人数にもよりますが、夜勤の仕事は日勤よりも比較的負担が軽い場合もあり、身体的負担も少なくてすむでしょう。
ただし、急変などがあると適した対応を求められるので、精神的負担が大きい場合もあります。
デイサービス
単発での仕事を探す場合は、デイサービスがおすすめです。
デイサービスは看護師の人員基準が1人以上と定められているため、パートや派遣、欠員が出た場合に単発で看護師の仕事を単発で募集するケースがあります。
デイサービスは見守りや食事介助、排せつ介助といった一般的な介護業務や、バイタルチェック、服薬管理などが主な仕事です。
コミュニケーションを取りながらケアがしたい、という人にもおすすめです。
イベント看護師
音楽やスポーツなど、各種イベントが開催される際に設置される救護室で看護師として仕事をするのがイベント看護師です。
イベント時に救護室に待機し、急病人やケガ人などの応急処置を行ったり、病院に行った方がよいなど判断して伝えたりします。
イベントが行われるのは土日が多く、単発での仕事が多いです。
原則イベントが開催される期間が勤務日となり、1日だったり、2~3日だったりします。
転職エージェントの利用
看護師がダブルワークをする際に、どのような職種が適しているのか、どのように選べばよいのかなどわからないことや不安も多いものです。
そのような場合は、転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。
転職エージェントは「転職」に関する相談だけでなく、ダブルワークのようなさまざまな働き方に対しても適したアドバイスをしてくれます。
あなたの希望条件やキャリアプラン、また収入アップやスキルアップを目指す場合にも、適した職場探しをサポートしてくれます。
地元の転職エージェントのアクタガワHRMは、静岡県で20年以上の実績があります。
求人や職場の情報も豊富で、適切なアドバイスが可能です。
また、派遣でのダブルワークのお仕事も紹介できます。
まとめ
ダブルワークをする際には、メリットだけでなくでデメリットや注意点をしっかり把握することが重要です。
本記事で紹介した内容を参考に、身体的にも精神的にも無理のない勤務時間、目的に合った仕事を選ぶことで、スキルアップや気分転換などができるでしょう。
適切な働き方をすることで、仕事とプライベートを充実させることも可能です。
ダブルワークは収入アップだけでなく、看護師としての可能性を広げ、より豊かな人生を送るための手段の一つとも言えます。
不安やわからないこと、迷いなどがある場合は、転職エージェントに相談してみるのもおすすめです。
自分に合ったダブルワークを見つけ、さらなるキャリアアップを目指しましょう。